死を司る者を捜して　――だけど従者レイリーリャはそんな事どうでもいい――

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両耳が猫耳である獣人の少女レイリーリャはズゼロスコエ伯爵家に仕えるメイドで、主に掃除や雑用を行っていた。

それにもかかわらず、メイド長からの突然の指示によって、伯爵家四男であるハイリアル・フィン・ズゼロスコエが別荘で療養する付き添いをする事となった。

伯爵家家人の身の周りに関する世話など、業務として全くした事が無いのに。

当日になって全くの未経験であるにもかかわらず、いきなり碌な練習もなく独り馬に乗せられ、ハイリアル一行の旅路に従わせられる事となってしまった。
従者レイリーリャ、無力な一少女が。

旅は既に始まっている。