「​円城塔賞」を含む小説

険しい山脈に隔てられた二つの世界。 東側には人間が。 西側には、人間とは違う生き物が暮らしている。 しかし、世界は本当に二つなのだろうか。

デフォルトの声紋は、「ステータス・オープン」と設定されています。 声紋は８字以上、２０字以内で変更可。ただし公序良俗に反する用語は登録不可。 ※本名が「フリン」のような同音異義語…

僕たちの体は、優しい闇の中に漂っていた。 僕たちの体にはそれぞれ数字があり、順番が来ると「指定された穴」に潜らなければいけない。穴はトンネルにつながっているらしい。 そして、時…

二十歳。成人を迎えたわたしは、家の裏山でハナコドモを食べてしまった。食欲には勝てないし、酸っぱくなくて甘い匂いに負けたのだ。

慶長5年（1600年）、関ヶ原の戦いの年――徳川家康の東軍と石田三成の西軍がならび立ち、誰もがこれからどうなるか未知というこの年に、加賀の前田利長は東軍についた。利長は加賀南部及…

内気な人魚と、控えめな魚人の話です。

調香師の私はいつも新鮮な閃きを求めていた。 熱心に新しい香りを探求しているのは、私が競争の激しい業界で生き残るためでもある。 写真展のギャラリーで、私が知らない香りを持つ少女「…

カクヨムコンテスト11短編・応募作品。　カクヨムSF短編・週間2位【2025/12/26、27】。 シリーズ最新作(第3弾)。 前作でテロを防いだエスパー亜美へ、 新たなる魔…

神様は残酷だ。 キラキラを女の子たちみんなには平等に分けてはくれなかった。私、佐伯小春も、キラキラをもらえなかった方の女の子だ。 そんな私の前に、すんごく綺麗な女の子が現れた。未…

　時は三十六世紀。宇宙進出を果たした人類は、終わりの見えない異星人との戦争を繰り広げていた。 　様々な兵器が無効化されていく中、偶然発見された武器。それは短歌だった。 　いま…

クリスマス用の短編です。 主人公清美は、トナカイの格好で。隆史とクリスマスを過ごす。急に無言でいなくなり、不安になった。隆史は謝りながら、戻ってきたが、その手に持っているのはト…

王がそれでも韓非を望むなら，むしろ自分が命を落とすことになるだろう――そう分かっていても止められなかった。情も欲も人間の悪として切り捨てた男が、自らを裏切るに至った讒訴（ざんそ）…

あるクリスマスの恋の物語。 聖夜に奇跡が起きるなんて、どうして妄想してしまったんだろう。 現実はこんなにも辛いのに。 君は、こんなにも幸せそうなのに。

東京郊外にある一軒家で老夫婦の死体が発見された。損傷は激しく、死体のあちこちに獣のものと思われる噛み痕が残されていた。部屋の神棚が崩れ落ちており、供え物も食い荒らされている状態だ…

　髙﨑颯真は名前のない答案用紙を拾った。 　それは数学の先生が三者面談に備えて出したサービス問題。 「17番目の素数を答えよ」 　その答案には「57」と書かれていた。 　…

宇宙一美しい星――と噂される地球という星へ、ガンマ星人の大臣と秘書が観光に訪れた。 そこは、争いもなく、緑が豊かな平和で美しい星だった。 ところが、街に住んでいたのは皆、AIアン…

高度なAIが医療現場で使われる近未来。 先天性の指定難病「全身接触性疼痛肥大神経症」により、病室から一歩も出られない少女ミナモは、実体のない「医療・生活支援用AI」アリアとの交流…

双樹の国には女神伝説がある。翠は９歳の時に女神と断定されて、祈堂で祈りを捧げる毎日を送っている。背後から視線を感じる。薄茶色の髪をひとつに束ねた玲兄の視線が――。 女神伝説に翻弄…

お題フェスの卵がお題の作品です。 学年一位の自称天才、成松理久（なりまつりく）。 彼には好きな人がいた。 超絶美少女で学年のアイドルの雛形玲子だ。 彼女とデートしたいなあと思…

# 拡散希望 に、反応しただけだった。 生成AIで欲望を満たしていただけの俺が、好みの女に出会って、幸せな一時を手に入れた……はずだった。 ブン。 ──代償は、"拡散"。