概要
それは数学の先生が三者面談に備えて出したサービス問題。
「17番目の素数を答えよ」
その答案には「57」と書かれていた。
これは言わずと知れた素数でない唯一の素数――グロタンディーク素数。
『アオハルパズル』シリーズ第2弾!
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!緻密な推理と爽快などんでん返しの高密度ミステリー!
グロタンディーク素数をテーマにしたミステリー。
グロタンディーク素数とは、高名な数学者・グロタンディークが間違えて素数として扱ってしまったことに由来する『57』という数字を指します。
謎解きの本題は、期末試験の「17番目の素数を答えよ」という問題に「57」と書いた答案用紙が見つかり、名前が不記載なので誰のものかを推理で突きとめようというもの。
ミステリーでは意外なものが伏線だったりしますが、本作ではあれもこれもそれもどれも重要な伏線だったりします。
そしてそれらがラストで一気に回収され、繰り広げられる怒涛の推理劇はまさに圧巻!
ラスト以外でもたくさんの推理が繰り広げられていて、ミステリー…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ミステリ好きへの、処方薬
七月下旬。暑い夏。一限目のチャイムが鳴るギリギリに教室についた、主人公である髙﨑颯真は、ポーチに財布を入れ忘れていることに気がついた。
これは最悪だ、そう思っていると、後ろの席から緑川御影という女から声をかけられた。
「へぇ~。颯クンって実家暮らしなんだぁ~」
何故、彼女は主人公の髙﨑颯真が実家暮らしだとわかったのか——というところから、物語は始まる。
さらに、素数ではない素数、グロタンディーク素数を巡って、この物語は展開されていきます。
頭を使うお話でした。約10000文字程度のお話に、多くの伏線やトリックを裏付ける要素が含まれており、読了後に、何故気づけなかったんだ、と思いまし…続きを読む - ★★★ Excellent!!!この理路整然としたロジックの数々。とても読んでいて心地よい!
とにかく推理の楽しさがふんだんに味わえる作品でした。
主人公の髙﨑が学校へ行った直後、御山御影という生徒から「ポーチ」の状態を手掛かりに、「自分がどういう風に学校まで来たのか」という事実を言い当てられます。
この過程がまさに「ホームズ」を連想させられ、推理小説ファンならニヤリとさせられました。
浮かんでくるいくつかの可能性。それらを断片情報から削除していき、最終的に正解へ辿り着く。それにひたすら「なるほど」と頷かされ、綺麗に着地する論理に頬が緩みます。
そんなスタートで始まった本作。今度はトイレに「謎の答案」が置かれるという事態が起こります。
『グロタンディーク素数』なるも…続きを読む - ★★★ Excellent!!!終盤で何度も驚かされました
この物語は高崎颯真という男が緑川御影という女性に実家暮らしだと言い当てられることから始まる。
なぜそうだとわかったのか、彼女は恐ろしい推理力を披露してくるのだが、この作品の本題はここから先にある。
ある日、御影がグロタンディーク素数って知ってると颯真に言ってくる。
これはグロタンディークという数学者が講演中に実際は素数じゃない57をそうだと言ってしまったことからその数字がそう呼ばれているのだが、なぜ急にそんな話をしてきたのか?
というのも、あるテストの答案に57という数字が書いてあったかららしい。
それは「17番目の素数を答えよ」という問題だったのだけど、その答案用紙がトイレ…続きを読む