概要
ある朝、17歳の桐林純は父親から『工場(ファクトリー)』行きを宣言された。
そこは、人間を食肉処理する施設の事だった。
思わず逃げ出す純。向かったのはネットが通じないであろう地上だった。
しかし、逃げる最中に行政のAI飛行ロボに見付かってしまう。
そこに思わぬ人間が手助けをし、彼らの仲間になった純はレジスタンス『ノンエデュリス』として美食家やワールド総裁である神明叡一の首を狙う立場になってしまう。
つい昨日まで普通の高校生だった純を待ち受ける過酷な運命とは──!
【カクヨムコン11参加作品】
◆毎朝8時05分更新。
◆完結まで
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!食人が合法化された未来で、政府を倒そうとするレジスタンス達の行く末は?
人類が異常気象に満ちた地上での暮らしを捨て、地下で暮らすようになった近未来。
人々はサプリで栄養を摂りつつも、社会の役に立たない人間は食肉として工場へ送られ、『美食家』と呼ばれる一部の金持ちに食べられるというとんでもないディストピアが舞台です。
主人公である純はある日突然、成績不良を理由に両親に工場行きを宣告されてしまいます。
死にたくないと地上へ逃げた純が出会ったのは、食肉がはびこるこの世界を変えたいと活動するレジスタンスのメンバー。
生き残りたいがゆえに、やむなくレジスタンスに入った純ですが、もともと持っていたフィジカルの強さで徐々に頭角を現して……。
個性的なレジスタンスのメ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!殺人は有り得ても食人は存在してはいけない、その境界線が示唆する「人間」
今年は、いや、今年も年明けから戦争の知らせにより幕を開けました。個人による殺人は365日発生しています。いくら殺人は悪だと問うても終わらない現実があります。では、それら殺人犯は、被害者の肉を食べたでしょうか?
人間が同じく人間を殺害した後に、捨てることと、食べることは、乗り越えることが難しい境界線があります。まるで絶壁に見えます。物理的に壁はなく、心理的に線が引かれているだけであっても。
人肉を食べてはいけないと各人が共通して自然に心中に道徳律を抱える、「人間」とは何か? 食人を描くとは人間を問う行為です。
そして、社会悪に抗う行為が、抗うために必要な行為を成す人物が、悪に対立するなら…続きを読む - ★★★ Excellent!!!美食家たちが食うのは人の肉。この狂った世界をひっくり返せ!
この話の特徴を挙げるなら、真っ先に出てくるのはその世界観!
時は23世紀。異常なまでの温暖化の影響で、人類は地下に空間を作って生活しているのです。
しかし、現代の人類と大きく異なるのは、生活空間だけではありません。
実はこの時代の人類、不要と判断されると、食肉にされてしまうのです。
具体的に言うと、工場に送られ、殺された挙句その肉は缶詰に加工され、誰かのお腹の中へと消えていくのです。
それを食べるのは、同じ人間です。
どうして人間が人間の肉を食わなければならないのか。それほどまでにこの世界は食糧難なのかと言われると、そんなことはありません。サプリの技術が発達したおかげで、餓死や栄養失調の…続きを読む - ★★★ Excellent!!!カニバリズムの蔓延する、腐った世界をぶっ壊せ!
温暖化の影響で、人類が地下で生活している近未来。
そこでは人間が優秀な人と落ちこぼれに分けられているのですが、落ちこぼれ、役立たずと判断された人の末路は悲惨です。
なにせ工場に送られて、食肉にされてしまうのですから。
……もう一度言います。食肉にされてしまうのです!
実はこの世界、美食家の間では人間の肉は美味しい食べ物として重宝されているのです。
美食家にとっては美味しいお肉が食べられて嬉しいでしょうけど、食べられる方はたまりませんよ!
主人公の少年も工場送りにされそうになったのですが、そんなところに送られてたまるかと逃亡。
親からも見捨てられ、一人で逃げていた彼を助けたのは、レジスタンス…続きを読む - ★★★ Excellent!!!文字通りの食うか食われるか——管理社会から脱落した少年の生き残る道とは
無能な人間は食糧として有効活用される。
非常にショッキングな設定で、冒頭から引き込まれました。
それも、行き過ぎた温暖化のために人類が地下に居を移し、人口が増え過ぎないよう徹底管理される中での『合理的なシステム』と考えれば、そんな未来もあるかも……と思わせられます。
主人公・純は、AIに落ちこぼれと判断され、管理社会から脱落した少年。
食肉工場送りになったところを逃げ出し、レジスタンスに拾われます。
本名を捨てた純は、持ち前の身体能力を活かし、腐った社会を壊すための戦いの日々に身を投じていくことに——!
情け容赦ないシビアな展開で、先へ先へと読む手が止まりません。
血まみれの日々でも、仲…続きを読む - ★★★ Excellent!!!『人間』が美食家達のみに許された『食肉』になる世界
もうとにかく『ディストピア』なお話が抜群にうまい作者様の新作は、なんと『食人』!
今回はもうとにかくバンバン人が死にますと、そうお話を聞いておりましてですね、それはそれは楽しみにしておりました。
何せ私は「三度の飯とホラー映画が好き(さすがに言いすぎました。家族も大好きです)」な人間。もちろん私自身は食人に興味なんてないのですが、ただ、そういうお話は大好き。何せ、非現実的じゃないですか。いや、世界のどこかでは『現実』なのかもですが、少なくとも、身近な話ではないのです。だからこそ、『創作』の中の話として楽しめる。私はそう考えております。
さて、こちらのお話、もうタイトルからしてショッキン…続きを読む - ★★★ Excellent!!!変えたい、変わりたいと願った少年達はてっぺんを目指す
AIが発展した23世紀。地下世界を拠点にする人間は、リモートで手軽に済ます生活を送っていました。遠くに行かなくてもAIが何でもサポートしてくれる生活は便利――と思いきや、不適合だと見なされた人は食肉工場へ送られてしまう負の一面もあったのです。
本作の主人公は、食肉工場行きになったところを逃げ出した17歳の少年・純。AIの追跡から逃れるべく目指した地上で、助けてくれる人達と出会います。彼らはレジスタンス組織ノンエデュリス。悪しき習慣カニバリズムをやめさせるために立ち上がった組織なのですが、彼らの手段に人の肉を食べるようになった人々の粛清つまり殺人も含まれていたのでした。
間違っている世の中…続きを読む