『人間』が美食家達のみに許された『食肉』になる世界

もうとにかく『ディストピア』なお話が抜群にうまい作者様の新作は、なんと『食人』!

今回はもうとにかくバンバン人が死にますと、そうお話を聞いておりましてですね、それはそれは楽しみにしておりました。

何せ私は「三度の飯とホラー映画が好き(さすがに言いすぎました。家族も大好きです)」な人間。もちろん私自身は食肉に興味なんてないのですが、ただ、そういうお話は大好き。何せ、非現実的じゃないですか。いや、世界のどこかでは『現実』なのかもですが、少なくとも、身近な話ではないのです。だからこそ、『創作』の中の話として楽しめる。私はそう考えております。

さて、こちらのお話、もうタイトルからしてショッキング。だってもう『食人』って書いてますから。やっぱりね、ホラーのタイトルはわかりやすくないと!

こちら、未来のお話でして、地上はもうおよそ人間が生きてはいけない灼熱の世界となってしまっております。人類は地下に潜り、仕事はAIに任せ、サプリメントで必要な栄養を摂取して暮らす日々。

が、なんとこの世界、政府から『不要』と判断されてしまいますと、食肉にされてしまうのです。いや、人間はサプリで生きてるんでしょう?食肉ったって誰が食べるのよ?!そう思うでしょう?

人間が食べるのです。
ごく一部の『美食家(グルメ)』が食べるのです。
味気ないサプリしか知らないはずですが、一部の人間は知っているのです、その『肉』の美味さを。

主人公である純君はそんな世界から逃げ出すわけですが、何せ相手は『政府』。学生が勝てる相手ではありません。彼の『革命』がどうなるのか、毎話目が離せません。

今作もそうなんですけど、毎回毎回、よくもまぁこんなすんごい設定思いつくなと唸ります。なんていうか、いや、めちゃくちゃな世界なんです。いまを生きてる我々からしてみたら、まさかこんな時代が来るわけがないって思うのです。

ですが、数年後、数十年後、本当にそんな時代が来そうな気がする。人が人を狩り、生きるためではなく、嗜好品として食べる時代が来るんじゃないか、あるいは、我々が知らないだけで、そういう世界もあるのではないか、なんて思ってしまうのです。

果たして純君は世界を変えることが出来るのか?それとも彼もまた食肉となって美食家達の腹におさまってしまうのか?!彼の覚悟を共に見届けましょう!

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