概要
『どうしてそんな連中を救わなければならない』
これは当災害の終息に尽力した特殊激甚災害対策班の災害記録である。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!他人の哀しみを面白がってはいけない
いじめ、自殺、あるいは奇病。
自分ではない誰かの不幸を興味本位で、またはエンタメとして喜んで見てしまう。
そんな人、いるのではないでしょうか。
私もそうでした。
悪意なく向けられる悪意の眼差しが自分に、自分の愛する人に向いた時、どう感じるのか。
後ろめたさに食い込んでくる物語です。
誰もが手にする通信機器を通じて伝染する怪異に、人はどう立ち向かうのか?
「リング」や「着信アリ」を連想する立ち上がりから、本物の怪異を相手に対処する警察と自衛隊の仕組みが描かれます。
人物は過不足なく描かれ、設定説明で中弛みする事もなく、ホラーの世界の真ん中に入って行けます。
大変楽しめました! - ★★★ Excellent!!!生と死の陌間に咲く華々。因って、詳細は伏す。
特殊激甚災害。それは政府の中央防災会議が定めた基準により指定され、防災省及び
災害派遣に当たる現場最前線の者達以外の
国民には秘匿される。
主に、神仏や御霊、魑魅魍魎による祟りや
呪いの類に指定されるものである。
この作品はまさに作者の集大成と呼んでも
決して過言ではないだろう。
元来、幻想的な美しさを纏う掌編を多く
手掛けて来た作者の、その一つひとつが
具に盛り込まれた、仮想現実的な試みでも
ある。元より、作者の美しく妖しい掌編の
中に 不穏な既視感 を覚えた読者は
多い筈だ。
何故ならば、この神代の世界は現実とは
常に地続きである。
生と死、此岸と彼岸、崇め奉る行為と
毀損す…続きを読む