鳥兎子 𓅫

無実の罪で処刑されたはずが、一年前に死に戻った貧乏令嬢エリス。 彼女には『人の悪意が聞こえる』能力があった。 二度目の人生は目立たず生きようと誓うが、ある日市場で出会った第二王子…

音響音声学の研究者である「私」は、事故で亡くなった恋人の声を復元しようとしていた。残された音声データから声道の形状を逆算し、彼女の声を再現する――それは学術的興味ではなく、もっと…

【三題噺 #121】「美学」「時」「原稿」に横入り。

妖刀ではない。刃に映るは人の業――妖人 田舎道場の次男・又二郎は、家宝の太刀「兼鷹(かねたか)」に取り憑かれるように剣の道を極めた。 跡継ぎを兄に譲る代わりに兼鷹を手に入れた又二…

・弍估：絶対暴君。 ・水川連：令和の時代から召喚されてきた英霊にして弍估の下僕。身に覚えのない知識を持っている。 ・k-two：純血の日本人。平成の時代から召喚されてきた英霊。 …

その男、名門の家柄、歴史上最大の天才児と呼ばれる。 魔法能力も多才、学園最上位クラスの実力も持つ天才。 誰もが羨む次期魔王候補筆頭…… ――しかし、同じ時代、同じ学園にさらに上…

毎年、生徒が失踪する西園寺学園。その年の９月１日、何も知らない長渡翔平のスマホに【緊急連絡網】の着信があった。電話に出た翔平は意識を失った。彼が目覚めたのは、自分の教室。ところが…

私……白川 静（しらかわ しずか）は、成行きでクラスメートの看病をしている。 彼の名前は眞城 誠（ましろ まこと）。色白で大きな瞳の可愛らしい見た目に反して、剣道の全国中学生大…

　長きにおよぶ空白の時を経て、勇者が再び聖戦の地に降りたった。人々が欲したのは、ひとりだけ。突如現れた『ふたりめ』の男を巡り、未曽有の混乱が巻き起こる。 　男は何も知らない。勇…

ブラック企業で搾取され続けた主人公・鵜堂 形無は、異世界転移の際に"選択肢"が見えるチート能力［羅針盤］を手にする。 その選択肢は、枠の色によって未来を暗示する。 青枠は好転 …

現世から隔離された学園で、捜査委員の任につく城戸鷹千代。 異能を持つ生徒が在籍する学園で起きる様々な事件に、城戸は相棒の本読紗夜子とともに日々取り組んでいる。

死んだら、痛みは終わると思っていた。 首を吊った瞬間、待っていたのは真っ白な空間――そして閻魔の裁き。 善行よりも重くのしかかった“自ら命を絶った罪”は、僕を地獄へと落とした。 …

　あらゆるダンジョンを知り尽くし、あらゆる魔物と戦い、最強の装備と常人離れした強さでダンジョンを廻る一人の男。 　だが彼は勇者でも、英雄でも、騎士でも、冒険者でもない。 　ただ…

平安時代末期・源平合戦。 この有名な合戦で、源氏は平家を滅亡へと追いやった。 そんな武将たちの記憶を持ちながら、今を生きる中学生たちは、現代でも源平相見えます。そんな彼らが今世で…

平安時代末期、源平合戦敗北による一門の滅亡を語るは、平家の軍を指揮した平知盛。 彼は、自身が海へ沈みゆく中不思議な声を耳にし、そしてその記憶を後世へと引き継いでいく。 その記憶を…

ミトー帝国の皇子ミツグ（12歳）は、世間を知るため、身分を隠してお忍びの旅に出る。しかし彼は、類まれな美少年でありながら、正義感は強いもののすぐに泣き出してしまう頼りない少年だっ…

広島に修学旅行中の女子高生たちがタイムスリップしたのは昭和20年８月、そこで彼女らが出会ったのは…… ――――私たちがこの夏に体験したできごとを、私は一生忘れないだろう――

ひとつの問いが、ひとつの物語を生む。 ChatGPTに投げかけた言葉が、未来の寓話として返ってくる。 本シリーズは、人とAIの静かな対話の記録。 テーマは、自由、幸福、思考、…

あの夢を見たのは…9回目だった。 当たり前のいつも通りの風景のはずが 爆音と共に砕け散る

七日後、水の底に沈む村に、ひとりの男が帰ってきた。 そこは、かつての学び舎。――すべてが過去の残り香として静かに漂っていた。 廃校となった校舎の中庭で、彼はひとつのタイムカプセル…

駅から徒歩4分、南向きの1DK。 しかし家賃はそこらのワンルームよりもずっと安い。 安価には安価なりの理由があった。 　　　　　 KAC2024に参加しています。 お題：住宅の内見

ＡＩは代行恋人になれるか？ いや、そんな重い話じゃないでしょ？(笑)　です。

楽しいね

寒い冬から春にかけて、ふと思ったこと、感じたことを短歌にしてみました。 古文が好きで、和歌も好きです。

もう抱っこするような年ではない、我が子。 仔猫を抱っこして、ふと赤ちゃんの頃を思い出しました。 いつもこんなふうに抱いて話しかけながら、お外を見せていました。 懐かしい、どこか切…

盲ろう者の早瀬千絢の中には、万能細胞から創造されたバイオＡＩ　ツクヨミがいた。ツクヨミは映像や音声を千絢に送り、その行動を助ける。 神山博士のマンションに住む千絢は、博士の指示に…

故・藤尾瑛臣氏の初期作品。 最初期の作品のひとつであり佳編とされる短篇。 私は青痣を見て、小学生の頃の知己との出来事を思い出すが……。 ＊ 本稿初出：同人誌『明媚』（1993年）…

何度敗けても恋せよ乙女。 おかしくも切ない圧倒的片想い。

財務省の高級官僚がビルから飛び降りて死んだ。彼の懐から成長企業、株式会社システム・ヤマツミの社長の財布が発見された。後に、飛び降り現場の近くで社長の刺殺体が発見される。 警察は官…

両親と死別し、養子として育てられた少年・佐藤涼。 平和で、争いがない社会が維持されている日本で暮らしていたある日、 養父の書斎で〈禁忌目録〉と呼ばれる記録を発見する。 バイタル…

おとろしはささやいた。 「ころしてやる」 ころしたいほど、うらんで。 さあ、腹を満ちさせておくれ。

「魔王を陥落せし者」 超テキトーでいい加減な預言者のご神託を信じる人々に勇者として担ぎ出されたお調子者のトリ・オカン。 何がなんだか分からないうちに聖剣エクストリバーとトリムネの…

いつか小説に出来たらいいなと思い、見た夢を 書いてみます。

昔むかし、とある海辺の町の大晦日。余四郎と寅吉は、明王様の祠を見張る「供物番」に選ばれた。二人は自分の居場所を見つけられずにいる半端者同士。少年たちはこのとき、供物番という役割が…

冷たい床に恋した俺は、怠惰なる夏季休暇を浪費しながら、大学のフローリングと一体化していた 日がなゴロゴロと時間の経過だけを望み、夢も希望も願わない そんな平穏は孤独のままに、何時…

　人を喰らい、人に擬態し、更には人をおのれの眷属とする忌まわしい異形――ヨウシン。2346年の「その地」には、人とも獣ともつかぬ異形たちが、人の世に紛れて人を喰らっていた。 　金…

故・藤尾瑛臣氏の晩年作品。 最晩年の作品のひとつであり佳編とされる短篇。 藤の季節、「彼」からの手紙を頼りに向かった山奥で見たものは藤の咲く屋敷と……。 ＊ 本稿初出：『玉紫‐藤…

人の恐れが形を成した、人ならざる化物──『妖異』が闇に潜む街。けれど夜が明るくなるにつれ、妖異の数も減っていく。 妖異退治店を営む二人が、店の今後に不安を抱くなか、街では、とある…

前世や来世を夢で見るようになった女性。 夢で多くの人生を経験し、他者が自分と同じと考えるようになる。 やがて、殺し殺される人の夢を見るようになる……。 (KAC4に出したものを拡…

明治中期。朝鮮の日本人街に住む可憐な少女と、土地の豪族の息子が惹かれ合う。 無論、国と身分故に許される筈もなかったが、強く反対する者もおらず蜜月を過ごす日々。 しかし戦争の気配や…

　京阪神の都会人から、徳島の人口の一割は狸やんけ！　とようイジられます。……ほんまのこと言うたら、今はもう人口の三割はいっきょるようです。今回は、そんな狸の高校生のしょうもないア…

　 　喫茶店と珈琲とチョコレートと、あるいは悪魔の話。 　悪魔とありますが怪談および幽霊譚といったほうが正しいかもしれません。 　（実質番外編です。本編は【試読版】『玉紫』にあた…

　2025.03.24　「黒葬蘭」に改題しました。 　喪服＋寡婦＋黒い蘭＝性癖（！） 　因習は出ますが因習村物ではないです。 　PC版は、黒背景に明朝（白文字）がお勧めです。…

　高校2年の4月、僕たちは百合恵さんを失った。みなの憧れで死ぬはずがないと思っていた人があっさりと死んだ。そんな彼女の死は僕たちに大きな変化をもたらすことになる。 　わか…

　舞台はカサン帝国支配下にある南国の島国アジェンナ。 　古い因習と妖怪が跋扈するこの国には、妖怪と関わりながら暮らす「妖人」という呪われた人々がいた。 　周囲の村人達はこう噂して…

他人に成り変わる夢を見る『私』。 それが、全て自分の前世か来世ではないかと考えるようになる。 ９回目の夢で『私』が見た光景は……。

彼と一緒の幸せな生活に麻里は心ときめく。 しかし、その生活も終わりが訪れてしまう…。 ───── このチャンネルのストーリーはフィクションであり、登場する人物・団体などの名称…

KAC20254参加作品。悪夢を買い取ってもらえたらいいなあみたいな話です。DV描写を含むショッキングな展開を含みますのでご注意ください。

米澤穂信先生の青春ミステリ小説、『さよなら妖精』。 ある雨の日、二人の高校生が出会った外国人の女性、マーヤ。 彼女と過ごした短い時間が、主人公の気持ちを大きく揺さぶることになりま…

戦場での過酷な日々を経て、カリンは命からがら自らを制限していた古巣を後にする。敵国に亡命し、異国の地で生き抜く彼女の前に現れる青年、ハル。戦争の記憶とともに、彼女は初めて「愛」を…