まず、導入から、美しい文章に惹かれます。冒頭から綺麗な物語だな…って思いました☆
聖騎士団副隊長リオネル。
魔力は無いが、剣の腕は団内でも3本の指に入る腕前。
魔力が無いのも何か理由が?
過去も謎が多く気になってしまいます。
そんな、彼の義父は白竜封じの二つ名をもつノルヴァン。
そのノルヴァンが関わった白竜封じの名前の由来となる二十年前の邪竜を封じる出来事。その出来事が何か鍵の様に思われますが…。
そして、その時、消えたヴァルノア村。
そして、そのノルヴァンも忽然と姿を消してしまい…
なぜ?が積み重なり、その後を追いたくなる物語。
美しく感じる文章に引き込まれて、
沢山散りばめられた謎が、読みたくなる気持ちを掻き立てます。
剣の腕は確かでも、魔法は使えないリオネル。英雄と呼ばれる父を持つ彼の、誇らしさだけでは済まない気持ちに惹かれました。
とりわけ印象に残ったのは、父を気遣って買ってきた果物が、手をつけられないまま残っている場面です。父の様子がおかしい。でも、何を抱えているのかまでは聞けない。その距離が切なく、父の失踪を、単に謎を追うための事件として読めなくなりました。
竜や封印をめぐる大きな物語の傍らに、開けっ放しの扉を叱られる日常や、仲間との気安いやり取りがある。この暮らしの手触りが好きです。だからこそ、祭りの賑わいの中で風が止まるような、小さな異変にも胸がざわつきます。
父は何を守り、何を黙っていたのか。そしてリオネルは、その秘密に触れたとき何を選ぶのか。仲間たちと踏み出した彼の行く先を、見届けたくなる始まりでした。
ゼリュス皇国の聖騎士団第四隊副隊長リオネルは、「無魔力」でありながら、剣一本で副隊長にまで登り詰めた異例の騎士。
まず、リオネルの葛藤と格好よさに惹かれました。
そして父ノルヴァンの過去、教皇派の陰謀、秘密結社、刺客のエルフなど、様々な勢力の思惑が交錯するところも面白いと思います。
リリマやカイロスなど魅力的な仲間たちとの軽妙な掛け合いも、読んでいて楽しく個人的に好きでした。
五感に訴えかけるような美しい情景描写もお見事で、まるで映画のワンシーンを見ているかのような気持ちになりました。
トラップ構造やギミックなど仕掛けが盛りだくさんで、周到に練られた構成は読書の楽しみをくすぐってくれます。
サスペンスフルな展開が、あなたを興奮の渦へと引き込んでくれることでしょう。