平安時代、桓武天皇の密命を帯びて唐へ渡った最澄が、同じ遣唐使である空海にその手柄を奪われる歴史上の実在人物を巻き込みながら、霊枢治療師シリーズの起源そのものを描く野心的な第0部だ。
「不老不死の法」こそが白川家代々の秘術「黄帝内経」であるという設定が、これまでのシリーズ作(第一部・第二部)で描かれてきた「雨」を祓う力の由来を一気に深める仕掛けになっている。空海という人物を単なる天才としてではなく、人間味のある野望や謀を持つ存在として描いている点も読み応えがあり、歴史上の人物が輪郭を持って動く様は、時代小説としての説得力を支えている。
連載中・全16話とまだ序盤だが、シリーズ三部構成(第0部・第一部・第二部)が時代を超えて繋がっていくという壮大な構想の出発点として、シリーズ既読者にはたまらない一作だろう。逆に、ここから読み始めても物語の根幹に触れられる入り口として機能している。
平安時代の初期、桓武天皇・空海・最澄などのいる時代、その歴史上の人物と主人公の霊能を撚り合わせながら物語が進んでいきます。
雰囲気、世界観がとても深く、その時代のその場所にいるかのような気持ちになれますね。
本筋ではないかも知れませんが(全く関係ないわけではないと思いますが)、空海の「天才」の理由の解釈が面白いなと思いました。
いろんな本に出てくる空海よりも、随分と人間味があって魅力的に思えました。
歴史上の人物がはっきりとした輪郭で描かれていてすごかったです。
このレビューを書いた時点で私が読んだのは現時点で公開されている第10話まで。
この先どうなっていくのか、続きが楽しみです!!