戦争とは、剣で勝つことだけではない。民を救う者こそが国を守る。
圧倒的な兵力を誇る『猛将カイナーフ軍』を前に、追い詰められる『ミュアイ』。
しかし、この物語が描くのは単純な籠城戦ではありません。
老練な騎士達による見事な退却戦、亡き主君の遺志を届ける若き騎士、そして十八歳とは思えない洞察力で国家の未来を見据える『リーディス』。
「城を守ること」と「国を守ること」は同じではない。
その答えを示す『ブラーム大公』の決断には、戦記物でありながら人間ドラマとして胸を打たれるものがあります。
軍略、政治、信念、そして受け継がれる想い。
熱い戦闘だけではなく、「国とは何か」を考えさせられる本格ファンタジー✨
知略戦、政治劇、人間同士の信頼を楽しみたい方に刺さる作品です。
現在、第六章・第60話まで公開中です。
ぜひ、一緒に彼らの活躍を追いかけましょう❗️
幼い頃から身分に関係なく弱い者を守ろうとし、父から「人は人の心に従う」と教えられたヴィンツェル。その理想が、伯爵という権力を得た後も揺らがないところに、彼の強さと優しさを感じます。
特に印象に残ったのは、民衆をただ解放するのではなく、知識を与え、自ら考えて生きられるようにする「啓蒙」が必要だというリーディスの進言です。
ヴィンツェルが教育によって人を育てようとする一方、ファドは不満や憎悪を利用して人々を扇動する。この対比によって、「理想だけで人を救えるのか」「人が自由になるために本当に必要なものは何か」という主題が、物語の中から鮮明に浮かび上がってきます。
そしてトゥールを焼き尽くしたユロの策によって、理想と現実の衝突は取り返しのつかない段階へ進みました。生まれた憎悪が、ヴィンツェルの掲げる理想にどのような試練を与えるのか。続きが楽しみです!
美術館に並ぶ七枚の連作絵画が語り部となり、歴史の表舞台から消えた伯爵将軍ヴィンツェル=エステファニアの生涯へと読者を導いていく「正史にない影の歴史」という導入の仕掛けがまず巧みだ。
古き貴族社会の慣習に抗い、力ではなく理性と寛容で時代を切り拓こうとする若き伯爵の理想が、小作人の反乱や煽動者の暗躍によって次第に蝕まれていく構図は重く、それでも彼の信念が「軍人である前に人でありたい」という父子の絆として丹念に描かれているのが胸を打つ。これは『EWIG(エーヴィヒ)』の前日譚であり、本編でまだ名を上げる前のカリュースも登場するという仕掛けがファン心をくすぐる一方、単体で読んでも十分に成立する構成になっているのも嬉しい。
連載中・全30話、イプソス草原大戦へと呑み込まれていく予感を残しながら更新が続いている。理想と現実が衝突する重厚な歴史ファンタジーとして、『EWIG』既読者はもちろん未読の人にもおすすめできる一作だ。
作者の書かれた『EWIG(エーヴィッヒ)』の外伝となる作品です。
『EWIG(エーヴィッヒ)』の前日譚であり、主要人物の一人であるエステファニア伯爵将軍の若き日の姿を描くもの。また『EWIG(エーヴィッヒ)』の主人公であり、まだ歴史に名乗りを上げるに至っていない頃のカリュースも登場します。
『EWIG(エーヴィッヒ)』自体が重厚な歴史ドラマですが、その登場人物たちの過去を描くことによって、登場人物たちが血の通った生きた人間として、シリーズを通した物語をさらに重厚なものとしていきます。
もちろん、この作品単体で呼んでも面白いことは確約。
ぜひご一読を。
『EWIG(エーヴィッヒ)』から読み始めた私にとって、本作は“あの人物たちの若き日”に再会できる物語でした。
過去編ではありますが、どこから読んでも置いてけぼりにならない構成になっていて、壮大な歴史の流れの中を自然と読み進めることができます。
理想を掲げたヴィンツェルの生き様、戦乱の中で揺れ動く人々、それぞれの選択が胸に迫りました。
特に、本編で印象的だったキャラクターたちの若い頃を知るたびに、「ああ、この人はこうしてあの時代へ辿り着いたのか」と、世界がどんどん広がっていく感覚があります。
重厚な戦記でありながら、登場人物たちの人生が強く心に残る傑作でした。