概要
「君は、私の人生を救ってくれた、たった一つの星だったがや」
【第4回「G’sこえけん」音声化短編コンテスト「ボイスドラマ部門」応募作】
声優の夢に破れ、自分のすべてが嫌になった高坂綾菜。現実から逃れるように自転車を走らせた彼女が迷い込んだのは、昭和四十八年の名古屋だった。
そこで再会したのは、かつて淡い想いを寄せた少年、石橋和也。しかし、モノづくりの夢を熱く語っていたはずの彼は、心を閉ざした文学青年へと変わっていた。
なぜ彼は夢を捨てたのか? なぜ、彼を想うほど未来への道は遠ざかるのか?
すべての鍵は、時を超えて綾菜と共にやってきた一台の自転車――黒鉄色の「ケッタマシーン」に秘められていた。
これは、絶望の未来を変えるために始まった、切なくも温かい救済の物語。
声優の夢に破れ、自分のすべてが嫌になった高坂綾菜。現実から逃れるように自転車を走らせた彼女が迷い込んだのは、昭和四十八年の名古屋だった。
そこで再会したのは、かつて淡い想いを寄せた少年、石橋和也。しかし、モノづくりの夢を熱く語っていたはずの彼は、心を閉ざした文学青年へと変わっていた。
なぜ彼は夢を捨てたのか? なぜ、彼を想うほど未来への道は遠ざかるのか?
すべての鍵は、時を超えて綾菜と共にやってきた一台の自転車――黒鉄色の「ケッタマシーン」に秘められていた。
これは、絶望の未来を変えるために始まった、切なくも温かい救済の物語。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!走れケッタマシーン! 愛と運命を乗せて!
平手武蔵さんの、名古屋の時空を飛び交うタイプスリップ小説「黒鉄色のケッタマシーン」の続編です。「改」ではなく「解」となっているのは、ケッタマシーンの謎が解ける、という含意があるものと思われます。
登場人物は前作と同じ、高度成長期に名古屋で育った石橋君と、そこにタイプスリップしてしまった綾菜。前作の最後に、現代に帰れるかと思った綾菜は、数年後の名古屋に舞い降りてしまいます。そこで、石橋君の「俺は名大に行く!」との言葉を思い出して。。
歴史にもて遊ばれて変わってしまった石橋君の夢、でも根っこのところの誠実さは、変わっていません。それを見抜いた綾菜がどうしてあげるのか。二人が出会ったのは…続きを読む - ★★★ Excellent!!!たった一人のヒーロー
黒鉄色のケッタマシーンの続編が完結しました。
前作で、続編への期待が多かったため書かれた続編だろうと思います。
前作では、55年前にタイムスリップした綾菜が、自転車屋の息子の石橋くんに逢って、当時の名古屋市を案内してもらう。そして、元の時代に戻ったと思ったら、先程の時代の3年後だった。
再び石橋くんに逢えた綾菜だが、3年たった石橋くんにはある変化が。
果たして石橋くんにどんな心境の変化があったのか、そして、綾菜の身の上にもどんな事情があるのか。
理想を追うことと現実の厳しさ、それでもやりたいことを貫くことの尊さ、そんな現代人に突きつけられた命題を改めて考えさせられる一編です。
是非…続きを読む