概要
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!疲れた時に読んでみてください
主人公は真面目に生きている会社員の女性です。
一生懸命働いているのに上司からは認められず――。
そんな彼女を気に入り、自分の店で働いてと言い出したのは美しい少年の姿をした魔法使い。
可愛らしい高飛車さというのか、わがままさというのか、とにかく読み始めてすぐに虜になってしまいます。
その使い魔のメイド青年(間違っていません。メイド服の青年です)もいいキャラです。
彼らとの会話も楽しく、読み進めると中毒性があってずっと読んでいたくなります。
この喫茶店を訪れるお客さんたちはそれぞれに複雑な感情を抱えていて、それぞれがとても考えさせられるお話なのですが、不思議と読み終わると心が軽くなります。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!現代の人間の狭間にある少しダークなファンタジー
社畜として働く主人公イッコちゃんが連れ込まれたのは、「ロバの耳」。
そこは魔法使いの店主マユリが、人間の毒を食事として集めるために開いている幻想喫茶店。
強制的に働かされるようになった彼女ですが、呼び寄せられた人間(客)が、溜まっていた毒を吐き出し、帰っていく姿を見てそれが何かを知っていきます。
客が帰るたびに、主人のマユリや先輩メイドのエミ(男性)に解説される彼女を通して、読者も、こんな事あるよね、そうだったんだ、と誰しもが思い当たることがあるような、色々な感情が呼び起こされるエピソードたち。
なんでそんなことをしたの?その語る言葉がすべて?人間の複雑な感情も他方の視点で見ることで気づ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!君の心に秘めた毒を、僕に頂戴。
チーズ店で販売員をしている女性主人公は、自分の接客で客たちが喜んでくれることを嬉しく思っていた。その一方で、上司からは目をつけられている。主人公はそのことに悩み、気落ちしていた。
そんなある日、主人公は美少年と筋骨隆々のメイドから、攫われるように喫茶店に連れてこられる。そして美少年から「僕のもの」として、この喫茶店で働くように強要される。そして先輩メイドからは後輩として認められてしまう。美少年は他者の「毒」を好んで摂取するのだという。この喫茶店は、店側が何かを提供するのではなく、逆に客の毒を美少年が掬い取る店だったのだ。
主人公は美少年と先輩におされて、店を手伝うことになる。主に客を招…続きを読む - ★★★ Excellent!!!――この世の全てに毒はあるんだよ
「この世の全てに毒はある」——この一文に、心を鷲掴みにされました。
悪意だけでなく、幸福や愛情、執着すらも「毒」として抽出してしまう。そんな美しくも残酷な哲学を、喫茶店という舞台に落とし込んだ発想が鮮烈です。
「空っぽの人形」を自認する社畜女子・イッコが迷い込むのは、幻想喫茶「ロバの耳」。
そこにいるのは、無垢な美少年の顔をした毒の魔法使い・マユル坊ちゃんと、巨躯の男性メイド・エミ先輩。
このトリオの配置が絶妙で、導入から一気に物語の空気に引き込まれました。
特筆すべきは、感情を可視化する描写の巧みさです。
金の杯に注がれる毒の色が、赤、青、濃紺、群青と変わり、味や温度、そして音にまで宿…続きを読む