概要
私を殺しに来た君は、未来で私を愛してくれた
戦火に呑まれて燃え盛る古代国家・邪馬台国。
焼け落ちる神殿の中で、最後の女王・壱与(いよ)は、最愛の人ナシリをその腕の中で失う。
国も民も、守りたかったすべてが血と炎に消えたその瞬間――
壱与は女王だけに許された一度きりの禁断の鬼道『時駆(ときかけ)』を発動し、世界を巻き戻すことを選んだ。
目を覚ますと、そこは女王になる前の過去。
小川のほとりで十三歳の壱与が出会ったのは、未来で彼女を庇って死んだ十四歳のナシリ。
だが今の彼は、敵国から送り込まれた、冷酷な少年暗殺者(アサシン)だった。
「お前の命、俺がもらい受ける」
殺意を向ける少年に対し、壱与は未来の記憶と愛を武器に、真正面から向き合う。
「貴方は私を殺さない。私を守る剣になるの」
卑弥呼の死、権力争い、そして迫りくる敵・狗奴国
焼け落ちる神殿の中で、最後の女王・壱与(いよ)は、最愛の人ナシリをその腕の中で失う。
国も民も、守りたかったすべてが血と炎に消えたその瞬間――
壱与は女王だけに許された一度きりの禁断の鬼道『時駆(ときかけ)』を発動し、世界を巻き戻すことを選んだ。
目を覚ますと、そこは女王になる前の過去。
小川のほとりで十三歳の壱与が出会ったのは、未来で彼女を庇って死んだ十四歳のナシリ。
だが今の彼は、敵国から送り込まれた、冷酷な少年暗殺者(アサシン)だった。
「お前の命、俺がもらい受ける」
殺意を向ける少年に対し、壱与は未来の記憶と愛を武器に、真正面から向き合う。
「貴方は私を殺さない。私を守る剣になるの」
卑弥呼の死、権力争い、そして迫りくる敵・狗奴国
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!一度きりの「時駆」で、君を救う
この国には、かつて神託を受ける「女王」がいた。
彼女の名は、壱与。
十三歳。
民に望まれず、神に試され、運命に押し上げられた少女。
心に宿るのは、栄光でも使命でもない。
ただひとつ、「守りたい人」がいた――それだけだった。
大国に呑まれ、仲間が倒れ、炎に包まれていく国。
愛する者の最期の言葉に、彼女は「時を遡る」決意をする。
一度きりの鬼道《時駆》。
その力で彼女は、すべてをやり直す。
再び出会った君は、まだ何も知らない。
私を知らず、愛した記憶さえ持たない。
それでもいい。
もう一度、あなたを守るために、私は女王になる。
「悲劇の未来」からやってきた少女が、
もう二度と「その手」…続きを読む