ディー・ウンシュルディゲ・アーヒャ　罪なき方舟

あらすじ
　高い知能と優れた運動能力を持つガルヴァキスの戦士、夜月は、障害者や老人などを「資源を浪費するだけの雑草」と決めつけて排除する冷酷なチームのリーダーとして日々活動していた。
　ある日夜月は、車椅子の青年、愛鐘と出会う。愛鐘との交流の中で夜月は障害者の実態に触れる。
　愛鐘の姪で三歳の愛羽は、重度の障害を持ち、歩くどこか寝返りもできない。名前を呼ばれても自分のことだと理解する知能すらない。
　だが愛羽は、父親の奏でる奇妙奇天烈な音楽を聴いて無垢な笑顔を見せた。呼吸すら機械なしにはできない子が生きることを楽しみ、笑ったのだ。その姿を見た夜月は衝撃を受ける。
　私が今まで殺してきたのは、なんだったんだ？
　腕の中に抱いた愛羽のずっしりと重く温かい命の息吹を感じた夜月は涙する。
　心に大き…続きを読む