【翡翠】第105話【最後の願い】更新しておきました!
【キャラ性】を出すために皆さんはどんなことを心がけるでしょうか?
私も心がけるポイントは山ほどありますが、
究極に言うと、
キャラ性とは、
そのキャラにとって【最も嬉しいこと】【最も辛いこと】を考え、定めてやることで決まって来るかなと思います。
というのも、現実の世界でも私は相手がどういう人かと考える時、どういうことで喜んで、どういうことが苦しいと思う人なのかな、という部分を考えるからです。
それが分かると、相手がどういう人か分かって来る。
そして実の所、それは本当に人それぞれなのです。
場合によってはAという人の【最も嬉しいこと】がBという人の【最も辛いこと】だったりすることさえある。
仕事をしている時にAはちゃんと仕事をしないと気が済まない性格だった場合、
Bはむしろ隙さえあれば手を抜いたり、誤魔化したり、少しでもすぐに楽しようとする人だった場合、明らかに相反してしまっています。
AはBのいい加減な所を見るたびにイライラするでしょうし、
BはAのちゃんとした所に圧迫感を感じるでしょう。
こんなのは他愛のない領域のことですが、
戦記物で言うともっと深刻になって来ます。
例えば【花天月地】で司馬懿が陸遜に「お前は命を失うことよりも国を売ることの方が耐え難い人間だ」と言うシーンがあります。
陸遜は国の為に命を失う覚悟はできていますが、
国の情報を敵に売る覚悟は全く出来ていません。
人によっては自分が死ぬくらいなら情報売って生き残ろうと思う人だっていますが、
陸遜は自分の命より国への忠義が勝る人です。
【命】
でさえ、実は個人によって捉え方が違う。
郭嘉も命を敵に狙われて、怯えて生きて行くことが一番耐え難かった人です。
この人はそんな風に怯えを抱いて生きて行くくらいなら、全てを懸けて、一矢報いてやると戦いを挑む人でした。
軍師なら恨みも買うものですから、人によっては冷静にそんなこともある程度に命の危険と生きて行ける人もいます。
でもうちの郭嘉は曹操の為にはどれだけでも危険な死地に赴いて、最前線で指揮を執ることも恐れない人ですが、
敵に脅されて命の怯えを抱くような自分は、決して許せなかった。
戦記物なんかは本当に信念がものを言ってきますので、
大事なんですよ。
一人一人のキャラの「最も幸福だと思うこと」「最も辛いこと」を、とことん考え抜いて、設定してやること。
これが決まるとキャラの行動や背景も自ずと決まって来る気がします。
つまり、これが決まっていると、その他のことに対しての寛容さとかも、見えて来る。
【アポクリファ】のシザ・ファルネジアは、ユラが全てです。
ユラが笑っていられるなら大概のことを笑って済ませるほどですが、ユラが苦しめられたり悲しんでいたら、そうさせる要因全てを憎んですぐさま排除しようと思います。
単なる正義感とかではなく、
ユラがいないなら敢えて人助けなんてしない冷淡さも持ち合わせていますが、
そこにユラがいて、少しでも目の前の人を助けてあげたい、という風に願っていたらその願いを自分が叶えようと思う人なのです。
そのキャラにとっての一番大切なもの。譲れないもの。
絶対に受け入れないこと。
こういうのが何かをとことん考えることで見えて来る様々な背景が、究極唯一無二のキャラ性を生み出す気がします。
私はまずいつもこの【一番幸福なこと】【一番憎むこと】を新キャラ考える時はとことん考察します。
【翡翠】のメリクは第一の生で一番幸福なことが「最愛の人に一度でいいから誉められたい、認められたい、自分がいることで安心させたい」でした。
ものすごこの人幸せになる、のハードルが実は低い。
欲がない。
リュティスが破滅的にメリクを毛嫌いしたために、そんな簡単な望みすら叶いませんでしたが、本来ものすごく簡単に幸せな気持ちになるタイプの人なのです。
そして一番恐れること、怖いことが
「リュティスを苦しめること」「守れないこと」
でした。
これは第一の生で起こってしまった事なので、この時点でメリクは生の渇望も、逆にこの世の恐れも越えてしまって、
願いが何も内から生まれなくなってしまっている。
何も願わない人っていうのはいい意味でも悪い意味でももしかしたら一番強いかもしれません。
他者からの影響を何も期待していない。
心を満たすことも、奪うことも出来ない。
戦記物で拷問を受けてる人が、受けている間は辛く、苦しく、逃げ出したいと怯えて強く願うけど、そこを越えて「もう死んでもいいや」という所まで追い詰められると、逆に失うものが無くなり、「殺すなら殺せ」という次元にまで相手を追いやってしまうと、全く手が出せなくなるようになるのですが、
メリクは今、魂が
ああいう 満ちてもいるし、完全に崩壊してもいる状態なのだと思います。
メリクなんか書いていると、この人の一番の願いは? 一番恐ろしいと思うことは?
と考えた時に、自分自身のことが何にも生きる理由になっていないことを感じますね。
そういう意味では限定的だけど、ものすごく実は他人に依存はしている。
だけどメリクは他人に依存はするけど、その他人が与えてくれなかったり振り返ってくれない場合、無理にこっちを向かせようとするほどのエゴも無いんです。
諦めてしまう。
受け入れてしまう。
それはメリクという青年の「優しさ」であり「美点」でもありますが、
同時に手に負えない、自我の弱さでもある。
【美女と野獣】の野獣は最後、
自分を愛してもらうことよりも、
相手が自分を想ってなくとも自分は相手を愛そう、と自らを投げ出して真実の愛を知ったことで呪いが解けて人間に戻ることが出来ます。
世の中には自分の為にどこまでも強くなれる人もいるし、
他人を守ったり想うためにこそ強くなれる(自分の為、にはそこまで頑張れない)人もどっちもいるんですよね。
こういうのもこのキャラはどっちのタイプかなとか考察することで、よりキャラ性を掴むことが出来ます。
今【翡翠】は105話。
でも未だに書いてると全然メリクというキャラを考察しながら書き進めているのを強く感じます。
うちの作品の特徴です。
これほどとことん、各キャラの、キャラ性の考察が深い領域でずーーーーーーーーーーーーーーーーっと続いている。
隣にいるひとが、消えてしまうかもしれない時に。
自分に何が出来るのか。
何をしたいと思うのか。
実は【翡翠】は第四部制なのですが、
第一部は【メリク編】
第二部が【ラムセス編】
第三部が【リュティス編】
と一部ずつ魔術師に焦点を当てて話を紡いで行っています。
主人公はメリクですが、
彼と人生を共にしたり関わってくる魔術師達とのやり取りが各部で描かれている。
第四部はまた違う魔術師が出て来るのですけれど、
実は第二部が、メリクという青年の生死に関わる部分になります。
暗に、この時期にラムセスという魔術師に出会ったからこそ、第三部、第四部とメリクの運命が続いて行くことにしよう! と思ってこの四人の魔術師の関わる順番はものすごく吟味しました。
この四人の順番がどう入れ替わっても、運命が切り拓けなかったように私は書きたいのです✨
この時期に会った魔術師が、この世で最も精霊法を重んじ魔術研究に余念が無い、魔術を心から愛するラムセスという魔術師であったからこそ全ての運命が、死の底から蘇って行く。
そうしたらラムセスという人にメリクが会えたことも、ラムセスという魔術師の価値も、どちらも最高に輝きを持って書けるんじゃないかなって思っています。
この時期に他のどの魔術師に会っても、メリクは消滅からは免れなかったと思いますね。
満たされ、或いは絶望しきって、消滅していたと思う。
こういうキャラとキャラが会うだけではなく、
「この時に会ったのがこのキャラだったから!」
みたいなのが昔から私は大好きなんですよ……!
時期もある!
時期もあるよ!!
人間誰に会うかだけじゃない。
誰にいつ会うかも物凄い重要だよ!!!
そんな私の魔術師とか、生とか死とか、消滅とか、運命とか。
色んな「大好き」の考察が詰まった若干幕間的な雰囲気がありますが非常に重要な意味合いもある話です✨
あっ!
今回の更新で【翡翠】が150万字を越え、150万字艦隊に昇格したこと、ここにお知らせしておきましょう!
これで我がコロニーは
【花天月地】1,776,839 文字
【翡翠】1,504,141 文字
【ジグラート】1,341,724 文字
の三つが100万字艦隊になります。
NATO(北大西洋条約機構)軍の総戦力が推定330万人と言われておりますので、これで我がコロニーもNATOに匹敵する総文字数(?)を保有する一大勢力となったと言っていいでしょう!😊✨
しかしこう見ると【ジグラート】ももっと書きたいですし、
【花天月地】も年内200万字を目指して書き進めたいです!
その他【晴明】の続編、
【バレエ】の続編、
指揮者と演奏家の短編、
演劇少女の短編なんかも書きたいし、
書きたいことが山積みです!!!!!
続き書きたいし創作意欲を山ほど得られるスポーツも見なきゃなんねーし!!!
さ~~~~~~~~~!!! ドンドン行こうか!!!!✨✨