長い雨が終わり、夏のような暑さの十月十六日正午、中間選考通過作品が発表されました。
『中間選考結果発表』
2,628作品の中からロング部門78作品、ショート部門97作品、計175作品。
https://kakuyomu.jp/contests/kakuyomukoshien2026
通った作品
【ロング部門】
ナイト・ハイウェイ・フィクション
※未成年が性犯罪に合う描写があります。未成年への加害、および全ての性犯罪を肯定する意図はありません
※人種差別的発言があります。決してそれを肯定する意図はありません
ローガンは母親を迎えに、夜のハイウェイで車を走らせていた。路肩にひどい恰好で立つアジア人の女を見つける。彼女、リリーは同じ学校の生徒で、三日前リベンジポルノを流出されていた。
親指を立てて、ヒッチハイクをしている彼女。ローガンは母親の教えやこれまでの生き方を破り、彼女を車に乗せてしまう。
正反対の二人が夜のハイウェイを爆走する。
https://kakuyomu.jp/works/822139837782989741
線と吐き溜めとリコーダー
狭く青く空いて満ちた教室で、喘ぐように息をする
クラスの女子のリコーダーが消えた。
小さな事件に歪む夏、高校生の息遣いを聞いてくれ。
https://kakuyomu.jp/works/16818792437866514355
相鉄線
日常的で、単純で、拗らせていて、気持ちが悪く、爽快な、超青春通学物語
太宰治賞に応募した作品をカクヨム甲子園に向けて推敲し直したものとなります。
関根響平は音、光、匂いや温度を感じすぎる人間である。そんな彼はある日、通学に使う電車、相鉄線で吐いてしまう。
そして文学国語の教師、佐枝から、苦手な状況を文章にすることをリハビリとして勧められる。
吐いた日に助けてくれた女子生徒との再会、優先席に座る妊婦、噂で聞いた人身事故、笑うサッカー部、自分が感じる全てを小説にしていく関根。それを指導する佐枝。
屈折し続ける彼を時速七十キロで送る相鉄線、車体の青がとても綺麗だ。
https://kakuyomu.jp/works/2912051607334716380
マルチにご用心
ただ高校時代の友だちからマルチの勧誘を受ける話。
高校の同級生、八雲明飛に誘われ、ファミリーレストランにやってきた多元千歳。楽しみにしていた彼だったが、話を聞いてみればマルチへの勧誘だった。
冬の冷たい空気で満たされた都会に、ファミリーレストランが灯る。
https://kakuyomu.jp/works/16818093090772810387
ダムナティオ・メモリアエ
今からあなたの全ての記録を抹消します
ダムナティオ・メモリアエ。
古代ローマで行われていた刑。記録の破壊。
完璧に執行できる技術を手に入れた現代、私はあなたの全ての記録を抹消します。
https://kakuyomu.jp/works/16818093081807762329
光台高等学校文芸部
私たちはここにいた。
光台高等学校の部活棟の二階奥にある文芸部。
そこには居場所の見つからないものたちが集まってくる。
小説のようには上手くいかない世界で、私たちは居場所を求めている。
https://kakuyomu.jp/works/16818093081703827842
【ショート部門】
お子様ランチ
いつかお姉さんが大好きだったあなたへ、いつかお姉さんになるあなたへ。
近所に住む五歳年上のお姉さんとの、ありふれていて、魔法のような小学生の思い出。
https://kakuyomu.jp/works/16818792439525836797
キャリブレーションシンデレラ
907年サイドベイの町工場ではキャリブレーションが行われている
キャリブレーション:劣化した計算機器の精密性を取り戻す作業
https://kakuyomu.jp/works/822139836635343162
欠落を埋める
欠落、穴は十六年と六か月の時をかけてじわじわとその体に表れ始めた
ピアスの交換をして、一つのベッドに眠る二人の少女を書いた純文学作品。
https://kakuyomu.jp/works/822139839126805500
九割九分九厘
これは俺の物語だ
西暦2140年。ヒトゲノムのより高度な解析に成功した社会では、storyと呼ばれる商品が流行していた。そこには生まれてから死ぬまでの出来事が、確立と共に記されている。
「あなたの物語は100%のハッピーエンドが約束されているのよ」
https://kakuyomu.jp/works/16818093090141308260
1149
五百年後の生贄へ
結界契約者、ミツルノ王。その契約、王が生贄になる様子を伝え帰ることを命令された騎士、キンウ。二人の最後の旅路。
…鳩は実際の通信には耐えられないと結論付ける…
https://kakuyomu.jp/works/16818023213424258481
タイムトラベル
君と僕のタイムトラベル
https://kakuyomu.jp/works/16817330656523402880
でした!!
選考に関わる全ての皆さん、読者の皆さん、深夜に送りつけても読んでくれた友人、ありがとうございます。
夜、中華料理屋でお腹いっぱい食べて、恋人のバイクの後ろに乗りながら、道路灯に次々と照らされて行ってはまた来る自分たちの影を見て、めっちゃ生きてやるー!!と思い、
朝、HRが始まっているであろう時間に、支度はした状態で部屋の床でぐでっとして動かない私をみかねた父親が途中まで送ると言い出し、父親のバイクの後ろに乗りながら、朝の日差しを浴びて、じっと濃く付きまとう自分たちの影を見て、くっそ生きたくねえー!!と思います。
そんな夜と朝を繰り返す、狭間に明けがあります。
去年は学校を休んだ日に連絡が来ました。
今年は四限から登校した日に連絡が来ました。
二時間分ほどの成長があります。
私のカクヨム甲子園は今年で最後です。高校三年間の全てを出そうという思いで挑みました。中間選考の結果として、これだけの作品が通過できたことを嬉しく思います。
高校生活は殺すか殺されるかだと思います、奇跡のようなバランスで私たちは一緒に生きていて、互いの言葉を交わしています。
ありふれた殺意とありあまるエネルギーをぶつけ合いながら、最後まで、カクヨム甲子園と高校生活を生き抜きたいです。