• 主催者:wosopu
  • 2026年1月5日 13:11 作成
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参加作品数

34

参加受付期間

  • 開催中
  • 4日後終了 2026年1月12日(月) 23:59まで

企画内容


SFには、さまざまな形があります。

その中でも本企画が特に注目したいのは、「世界の仕組み(構造)」そのものが物語を駆動していくタイプのSFです。これを本企画では「典型SF」と呼びます。

ここで言う典型SFとは、 技術・制度・環境などの“前提”から、世界がどう変化していくかを **「論理と構造」**で積み上げていく作品を指します。

読み終えたときに、
「この世界の設定なら、こうなるしかない」
という必然的な納得感がある。 そんな、設定の裏打ちがある物語を一つの地図として収集したいと考えています。


【大切にしたいポイント】

設定が物語を動かす:
偶然ではなく、設定したルールから自然に展開が導き出される。

技術が変革の原因:
科学やシステムが、人の心や社会の形を変質させていく。

仕組みの中に答えがある:
主張を語るよりも、その世界の仕組みがもたらす結末で読者に思索を促す。


【自己検証の例:『偽神の子』の場合】

本企画の趣旨を説明するため、拙作を例に「典型SF」としての構造を検証します。

『偽神の子 ―プロジェクト・エラスマス―』は典型SFなのか。

1. 構造化された設定(Structural Design)
本作の舞台は2547年の月面とデジタル世界です。単なる近未来のガジェットとしてではなく、「デジタル人類のバックアップ機構」や「演算モデル」という設定が、物語の根幹を縛るルールとして機能しています。

検証ポイント:
主人公エックス(X)の記憶封印や解放は、ドラマチックな演出(都合の良いタイミング)ではなく、データベースの拡張や「既視感(デジャヴ)反応」というシステム的なトリガーと連動して発生するよう設計されています。

2. 概念の積層(Concept Stacking)
一つのアイデアで終わらず、技術が社会や倫理を塗り替えていく連鎖を描いています。

検証ポイント:
「デジタルバックアップ」という技術が、「意識の並列処理」を生み、それが「デジタル不滅体」による社会秩序へと繋がり、最終的に「地球封鎖」という文明的決断に至ります。技術(BCI等)→ 社会(ユートピアの変質)→ 生物観(肉体の放棄)へと、論理的に影響が拡大していくプロセスを重視しています。

3. 倫理的衝突と技術による異化
「正しさ」を感情で語るのではなく、システムの仕組みが生む「逆説」を軸にしています。

検証ポイント:
「人を殺せない」という倫理プログラムを持つ父が、高効率なデジタル秩序下では逆に「致命的なエラー(犯罪)」を引き起こす原因となる。この逆説を通じて、人間の感情がシステムにおいて「不純物」なのか「安全装置」なのかを問いかけています。

4. ハードサイエンスの物語化(Scientific Logic)
抽象的な現象に、物理的な裏付けを与えています。

検証ポイント:
第29章において、デジタル不滅体が地表へ衝突する描写では、物理学の「パウリの排他原理」を論理の足がかりとしています。デジタルという情報概念を、物理的な質量や衝突のロジックに接続させることで、SFとしての納得感を高めています。

作品リンク:https://kakuyomu.jp/works/822139839760312630


【書き手・読み手の皆様へ】

「設定の整合性を楽しみたい」「論理的に構築された世界に浸りたい」という方、ぜひご参加ください。

既存のカテゴリー(ハードSF等)という枠組みにとらわれすぎず、純粋に**「構造の面白さ」**を共有できれば幸いです。

参加方法

参加する小説の設定画面で、自主企画欄にある「「典型SF」を集める ―― 本棚」を選択してください。

運営より

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主催者

物事の裏を見通すのは、wosopu――見た目も実態もただのおじさん――だ。 台湾出身。エミリア社の最大株主。 「安く買って高く売る。寝ているだけで儲かるなんて、こんなに簡単な商売でいいのか。」 …もっと見る

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参加者 28