概要
そして、従者たちを都市管理システムの一部として働かせることで、都市の秩序と市民の平穏を守っていた。
ある日、ジャーナリストの青年『レン』は、オラクル本部に単身で潜入取材を試みる。
しかし、あと一歩の所で失敗し、不法侵入と情報漏洩未遂の罪により、従者たちに捕らえられてしまう。
そして、拘束された彼が連れて行かれたのは、犯罪者を洗脳するための部屋だった。
──それから一週間。
レンの幼馴染であり、長年の親友であり、相棒を自負するジャーナリストの青年『カイ』は、ずっと帰ってこないレンを心配し、オラクル本部への潜
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- ★★★ Excellent!!!洗脳装置に沈みゆく自我と親友の名を呟く重厚な幕開け
第1話の構造が見事だ。ジャーナリストのレンが禁じられた資料を読んで拘束され、洗脳装置「イクリプス」に座らされる——その顛末が、ひりひりするほど等身大の独白で描かれる。「見なきゃよかったなんて思ってないけど、あんな特ダネ見たら止まんないじゃん」という正直さが彼のキャラクターを一発で立たせる。そして機械音が静かに起動する薄桃色の意識空間で「カイ」という名前だけを呟く場面の切実さが胸に刺さる。オラクルの巨大塔が支配するバウムシティというディストピア設定は、荒々しく押し付けるのではなく「市民の多くはそれを日常と受け入れていた」という静かな叙述で恐ろしさを伝えてくる。自我が溶けていく描写の精緻さも圧倒…続きを読む
- ★★★ Excellent!!!壮大な世界観の中に置かれた、親友たちの友情に私は心を打たれました
謎の組織『オラクル』が支配する世界の中で、記憶と自我を失ったレンと、彼の相棒であるカイを中心に、綴られていく物語です。
この作品、SF系ディストピア作品としても、男同士の友情を描いた作品としても、とてもお勧めします。
周りにいるキャラたちも一人一人キャラが立っており、キャラ同士の掛け合いという意味合いでも、楽しめる作品です。ディストピア作品はやはり、その膨大な設計と世界観の維持が難しくはありますが、それを維持しつつ、キャラ同士の魅力を一話一話に込められる点は、この作品の大きな魅力の一つだと思います。
現時点で私も第十八話までしか読めていませんが、第十七話。是非、このレビューを読んだ方は…続きを読む - ★★★ Excellent!!!寄り添うバディモノとして秀逸な作品
“寄り添う”という選択が、こんなにも強く、優しいものだと感じさせてくれたる作品です。
そして、わずかな感覚や思い出のある場所、好きだったもの――カイとの過ごす時間の中で、あらゆる点から少しずつレンが緩やかに葛藤していく描写が丁寧で、胸に残ります。
オラクルという巨大な支配構造の中で、自我を失わずにいようとする人間たち。
自我を書き換える従者のシステム。
されど歩み寄る。
その姿が、どんな抵抗よりも温かい。
そして、希望という言葉が似合わない世界の中で、彼らの“相棒としての在り方”が唯一の希望に見えてくる。
取り戻すためのバディモノ作品、胸熱です。