このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(413文字)
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(895文字)
妹を失った姉が、宇宙を前へ進め続ける話。時間SFの形をしているけれど、読後に残るのは仕掛けよりも喪失の重さだった。救われないのに、納得してしまう。その感じが、ずっと胸に残る。
時間とは何か、そして人はそれをどう受け止めるのか。とても静かな語り口で、重たい問いを投げかけてくる作品です。SF的な設定は独創的ですが、前面に出すぎず、物語の軸はあくまで人の感情にあります。妹を想う視点が一貫していて、読み進めるほどに「時間」というテーマが個人的な痛みに結びついていくのが印象的でした。派手な展開を期待する人よりも、読後にじわっと考えさせられるSFが好きな方におすすめです。