黄金の桃で不老不死になった姫ですが、孤独すぎて宇宙を救う羽目になりました

黄金の桃を食べた一族の末裔、トビ・ヒメカ。彼女は「千年種」として、人より遥かに永い時を生きる宿命を背負っていた。幼き頃の血塗られた後継者争い、そして愛する武士レイとの死別。人の世の儚さと残酷さを痛感し、孤独を抱えながら幾世紀もの時代を渡り歩くヒメカ。時に人々の命を救い、時にその異質さ故に追われ、彼女はひそやかに生きてきた。

科学が隆盛を極め、AIが社会を管理する時代。ヒメカはついにその特異な存在を人類に知られ、研究対象となる。そこで出会った、レイに瓜二つの博士との新たな愛。しかし、それもまた、致死性のウイルスによって引き裂かれる。人類の多くが滅び、地球に残されたのは僅かな千年種とロボットだけ。そんな中、宇宙に残った人類からのSOSと、「黄金の桃」の起源に繋がる情報が、ヒメカを新たな旅へと誘…続きを読む