概要
当作品には、水を扱った記述が含まれています。東日本大震災や昨今の豪雨被害等を想起させる可能性があります。
それらの記述がわずかでもある場合、サブタイトル末尾に◆の記号を入れていますので、お読みの際にはご留意ください。
当作品には、一部で実在する組織や施設名が実名で登場しますが、当該組織ならびに施設とは一切関係がございません。あくまで当作品内のフィクションです。あらかじめご了承ください。
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はるか昔の忌まわしき事件が蘇る。
水に沈んだ死体が記憶を呼び覚ました時、身体は変異を起こしていた。
激しい怨嗟は全ての常識を凌駕してしまう。
恨み
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!この世で最も恐ろしいものは……
異国情緒あふれる神戸の街を舞台に、静かに、けれど激しく幕を開ける良質のホラーストーリー。
謎の怪物「マラク」と対峙する主人公「藍桜」との死闘は、単なる善悪の戦いを超えた「業」の深さを感じさせます。
今作では背筋も凍るような恐怖と、胸を締め付けるほどの切なさが同居しています。
物語の至る所に仕掛けられた「悪夢」や「謎の言葉」の伏線。
それらがパズルのピースのようにカチリとはまっていく終盤の展開は、まさに鳥肌ものでした。
この物語を読み終えたとき、知ってしまったものがあります。
この世で最も恐ろしいものが、何かなのか?
最後の一行まで、美しい緊張感に包まれた傑作です。 - ★★★ Excellent!!!水が、来る
読了したので書きます。
ストーリーはあらすじにお願いします。
得体のしれない恐怖というのはこの作品にあてはまる言葉だと思います。その中でも序盤に出てくる「水」、「呪い」の描写は鬼気迫るものがあります。
身近に存在するものであるが故に牙を剥いては悲劇を引き起こすのは自然災害を筆頭に色々とありますが、その正体がまるで分からないとなれば恐怖もまた違います。ネタバレは出来ないのであとは目を通していただければと思います。
また、水無月先生が持つファンタジーの世界観が強く醸し出されているのも特徴です。加えて、今回は史実の出来事「阪神淡路大震災」が絡んでいます。現実を舞台とした世界でありながら何処か…続きを読む - ★★★ Excellent!!!八芒星は語らない
港町・神戸を舞台に、阪神淡路大震災という実在の出来事を巧みに取り入れた、水と怨念が織りなす恐怖の物語。明治時代から続く因縁と現代の連続怪死事件を結びつけた構成は、読み進めるほどに引き込まれる魅力があります。
物語は、垂水区での不可解な一家殺害事件から始まります。頭部を切断された遺体、水浸しの現場、血痕一つない異様な状況。西郷警部補や鹿沼鑑識課長らが捜査に当たりますが、事件は謎に包まれたまま、さらに連鎖していきます。そこに現れるのが、謎めいた女性・藍桜と、彼女に仕える御蔵。彼らの目的は何なのか。そして事件の背後に潜む「マラク」とは何者なのか。冷静沈着な藍桜、忠実な御蔵、復讐に燃える西郷、…続きを読む - ★★★ Excellent!!!舞台は現代の神戸。ホラーを超えたダークファンタジー
カクヨムの性質上、作品には何らかのタグを付けなければいけないのですが……こちらの作品、「ホラー」のジャンルで片付けてしまうわけにはいかない多くの要素を持っています。
確かに、連続惨殺事件に端を発する冒頭ではありますが、物語が進むにつれ、舞台となる神戸の震災やとある一族の宿業、果ては惨劇を引き起こす者の出自までもが複雑に絡み合い、物語にえもいわれぬリアリティーと奥行きをもたらしています。
つまり、ホラーに留まらず、サスペンスやミステリー、群像劇や現代ドラマの側面もあるんです。更には、ちょっと笑えてしまう場面まで。
それでいて、軸足をしっかりとホラーに置いているところも、また本作の面白さを増…続きを読む - ★★★ Excellent!!!💧はるか昔の忌まわしき事件が蘇り、水に沈んだ死体が記憶を呼び覚ます😨✨
😱「這う水に潜むもの」は、水無月 氷泉先生の才能が光るホラー小説です。
💧物語は神戸を舞台に、凄惨な殺人事件を追う警察官たちが常識を超えた存在と対峙するところから始まります。
💧水にまつわる怨念が次々と惨劇を引き起こし、登場人物たちはその恐怖に立ち向かいます。物語の鍵となるのは「水」であり、心霊マニアならばピンとくる要素が満載です。
💧神戸を舞台にした物語は、リアリティがあり、読者に深い印象を与えます。
💧怨念や恨みがいかに人間の心を支配し、変容させるか――また、どんなに絶望的な状況でも、最後の望みを捨てずに立ち向かう姿勢の重要性が描かれています。
💧激しい怨嗟が全ての常識を凌駕し…続きを読む - ★★★ Excellent!!!恐怖は、音もなくやって来る
ホラーは未知であるが故に怖いのだと個人的には思っているので、内容については一切触れずに本作の内包する"恐怖"という名の魅力について語りたい。
1999年に超低予算で制作された異色作「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」の大ヒット以降、ホラーというジャンル界隈に於いてはモキュメンタリーが幅を利かせている。代表的なもので言えば「パラノーマル・アクティビティ」だろうか。
本作はそういった意味では流行に逆行しているのかもしれないが、だからこそモキュメンタリーに食傷気味な方、古のおどろおどろしい和風ホラーを求めている方には刺さると思う。
物語の鍵となるのは、水──心霊マニアならばピンと来るだろう。古…続きを読む - ★★★ Excellent!!!常識が通用しない――それは拡張された恐怖の温床と静と動の脅威の抱擁
暗渠化された地下を流れる水脈のようにヒタリヒタリと迫り来る静の怨念。
標的を確実に死に至らしめるべく、ダイナミックな流体としての動の脅威。
静と動とを巧みに操る変幻自在な存在に包み込まれ、あなたの心は揺さぶられ、翻弄されてしまうかもしれません。
仲間の命が危ぶまれるシーンに肝を冷やされ、追い打ちをかける描写には心底から打ち震える――それはまるで背後から首元を押さえつけられ溺死させられるような息苦しさに似ていると感じます。
生命の危機が迫り来る。
常識が通用しない恐怖と悲嘆。
そこにありもしない水という存在感が回避不可能な戦慄で臓腑を侵す怪作。
瞳が震えるような忘れることの出来ない没…続きを読む - ★★★ Excellent!!!「恐怖」の源泉を熟知したホラー作品です。
惨劇、この言葉だけで十分私は恐怖を感じます。
本作の魅力を最初にご説明するならば、タイトルにも書きましたが「恐怖」の源泉、それは登場する「人物」に他ならず、そこをしっかりと書き込まれている事です。
ホラー小説において、叙述としてテクニカルな表現を書く事が出来る書き手なら、必ず一定の「恐怖」を演出できます。また、ストーリー構成というか作品構造を巧みにする事が出来る書き手なら、やはり同じく必ず一定の「恐怖」を演出できます。
ですが、私がホラー作品において最大に大事にするべき事、それは「人物」にあると考えます。あらゆる小説にも言える事なのですが、「人物」に「リアルさ」と「共感性」があり、それ…続きを読む