水が、来る
- ★★★ Excellent!!!
読了したので書きます。
ストーリーはあらすじにお願いします。
得体のしれない恐怖というのはこの作品にあてはまる言葉だと思います。その中でも序盤に出てくる「水」、「呪い」の描写は鬼気迫るものがあります。
身近に存在するものであるが故に牙を剥いては悲劇を引き起こすのは自然災害を筆頭に色々とありますが、その正体がまるで分からないとなれば恐怖もまた違います。ネタバレは出来ないのであとは目を通していただければと思います。
また、水無月先生が持つファンタジーの世界観が強く醸し出されているのも特徴です。加えて、今回は史実の出来事「阪神淡路大震災」が絡んでいます。現実を舞台とした世界でありながら何処か幻想的。読み進めているほど世界観に気づけばどっぷりと話の中に浸かっているでしょう。
ホラー作品に馴染みが無くとも楽しめる一作でありながら、美しい幻想的な世界が待っています。
水が染み込むように取り込んでくる世界に飲み込まれてください!!