「文学より」を含む小説

　芥川翔平は、中学時代から根暗の陰キャと呼ばれ続けてきた。 　ライトノベルや漫画を読み漁り、ヲタク仲間とばかり馬鹿話をしてきた学生生活。そんな翔平だが、中学生の頃に一度だけ同級生…

高2男子の俺は、目を覚ますと一週間分の記憶が消えていることに気付いた。 部屋には幼なじみがいる。 中学に入ってからずっと不仲だったのに、なぜ？ 「私で童貞捨てたくせに、記憶が…

絶望に苛まれる現代に降臨したＡＩの神モルフェウス。完璧な物語を創造する力と引き換えに、全知全能の神は若き新人作家、結城の自我を奪っていく。 名声と引き換えにすべてを失いつつある…

命を定める。さだめ。 自分の命はそれのために燃やすべきだと、自ら選び取ったもの。 そいうものを僕たちは生まれた時から探し求めて、奇跡的に見つけたら、ボタンのように心に掛ける。 運…

小学生の頃、朝倉悠真（あさくらゆうま）はひょんなことから 病気で寝込む佐倉碧乃（さくらあおの）の看病をするようになる。 看病する過程で、徐々に距離が縮まっていき、お互いのことが…

小学四年生のとき、「ぼくにもできそう」と思って作った料理が、世界と繋がる最初の手がかりだった。夜の仕事をしていた母は不器用で、固くて噛み切れないステーキばかり作ったけれど、ぼくの…

　これは少し未来の日本の話。 　そこでは、任意の対象に対して、自分が好きだった時のその対象のコピーを永遠に閉じ込めることができる、そんな透明な箱が秘密裏に開発されていた。 　主…

神薙天斗は、ほんの少し高校デビューに失敗した。 とはいえ友達は多くないが、決して不満と言える学生生活ではない。 そんな中、彼の席の前には幼馴染の女の子を好いている男子が居た。…

愛を見失い、互いに傷ついた男女が、求めあい、愛を知る。 彼女が残す嚙み跡が、僕の腕に刻まれる。

私の彼はフェラーリに乗っている。 赤い車、速そう、派手。 お金持ちな彼氏で良かったねと言われる。 浮気されてない？騙されてない？と。 会えない時間も、秘密も、私は聞かない。 …

短編の純文学です。 円城塔賞のために加筆しました。

【書籍化しました】 ◆MFブックス様より２０２２．５／２５に発売致しました！◆ ◆現在１３歳編です◆ 　　◆　　◆　　◆　　 なんやかんや病死して、ふと気づいたら子供になって…

　全校の過半を占める巨大部活『ファンタジー研』が我が物顔で君臨する創文学園・穴守高校。そこに転入してきたのは、異世界から逃れてきたエルフの義妹・萌萌だった。 　入学初日、萌萌を…

世界から水が消えてから数世紀が経過した。かつての人類は砂を主食とした砂人となった。 冒険活劇が好きなエドは、アンと共に水が湧き出る場所を探し求めて旅立ったが…？

青山翠雲氏の畢生の名作短編の誉れ高い『神が授けた悪手』を自ら汚しかねない、紛らわしさ！ しかし、『沈黙の戦艦シリーズ』並みに特定領域の連作を次々と“放ち”続ける思わぬライバルの…

失われた信仰を調べるため、山奥の村を訪れた大学生。 村では、誰も理由を語らないまま、白い布が風に揺れていた。 その布を抱く少女との出会いが、彼の時間をゆっくりと変えていく。 沈…

時空を超越して夢の世界を見守る祖霊である虹色の大蛇は、深海の底で、生きる気力を失いタカアシガニの姿となってうずくまる人間の魂を見つける。虹色の大蛇はその絶望に寄り添い、せめて安ら…

――この星の大地は死んだ この星の大地をつかさどる大地の化身リクの死。 残された海の化身ミウと、僕こと空の化身アオ。 僕ら二人は、最期に残された言葉「残った生き物たちを、あの月に…

陰キャで教室の隅に棲息している宮下悠斗。 女子と話した経験など、ほぼゼロ。もちろん恋愛とは無縁だ。 そんな俺の放課後に、ある日突然、クラスの中心にいる美少女日向ひかりが現れて言…

彼女はわたしのことをルシアと呼んだ。そして、わたしは彼女と呼んだ。わたしたちの生きる世界はいつも透明な膜で隔てられている為、その先にいる彼女のことをわたしはいつも遠巻きにみていた。