「​円城塔賞」を含む小説

婚約者・湊が失踪した――彼女の行方を求め、木場はある探偵事務所の噂を聞く。 『とある高層オフィスビルの最上階に探偵事務所がある。そこでは探偵が会った瞬間にすべてを解決する』 …

ある研究者と自己進化型AI〈ソフィア〉との哲学的な対話。交わされる言葉は、少しづつ波紋を広げ、幸福、感情、そして心とはなにかという問いへと広がっていく。あなたはどう考えるだろうか？

感情が色として見える世界。カイは生まれつき、他人の「感情の色」を盗む能力を持つ。罪悪感を抱えながらも、盗んだ色でしか描けない絵を描く彼女の前に、全ての色を奪われたモノクロームの遺…

会社が潰れて、アルバイトも失敗つづき。 そんなわたしが疲れ果てて帰ると、アパートの鉄階段に三毛猫が待っていた。 その猫は、わたしを労わるように身体を擦り付けて来て――

目的地もないままバイクで走り続ける主人公。しかし、運悪く雨の夜にバイクが故障し、仕方なくバイクを停め、地面に腰を下ろす。オレンジ色のジャケットはびしょ濡れで、主人公の体温を容赦な…

　203X年、突如現れた宇宙人に地球は宣戦布告をされた。 『これからそちらの人口、上位20ヵ国とスポーツで戦う』 　種目は既にある、その国で広く知られているスポーツなら何でもＯＫ…

主人公が目を覚ますと、海の中だった。「新宿駅にいたはずなのに……」と戸惑う主人公の前に、「ミウ」と名乗る少女が現れる。「この水の中から出るにはどうすればいい？」と尋ねる主人公に、…

「お願い、私を見つけて！」 そうお願いされたユウは、幽霊に頼みごとをされると言う未知の体験をする。 親友のセセラと山にハイキングにやって来たユウ。 しかしこの山では少し前にクマ…

✕一中村はうだつの上がらないサラリーマンだ。高架下、何者かに刺されて、この世とようやくおさらばできる……そんなときイケオジ好きの天使が現れた。しかも実体のない天使は他人の肉体を乗…

「じ、実は私――ずっと理駆（りく）くんのことが好きだったのッ！」 「――！」 　とある放課後の校舎裏。 　俺は親友である宙（そら）の妹の、羽美（うみ）ちゃんから告白された。 　…

「セルマ、ただ今をもって、君との婚約を破棄する！」 「「「――！！」」」 　貴族学園の教室に入った途端浴びせられた、私の婚約者であり、我が国の王太子殿下でもあらせられるロバート…

生贄にされた少女は何を思う……。 （エブリスタにも掲載しています）

純文学私小説です

クラスのリーダー格の森。何考えてるのかわかんない吉井。耕太は負けず嫌いだ。ドッチボールだって他のことだって森に負けたくない。

猫たちに幸せを配り歩く、魔法使いの猫。 その善意は、本当に誰かのためのものだったのか。 「幸せの押し売り」をするその猫の真意は。

主人公の循(じゅん)は、自分の部屋で短い時間をループし続けている。同じ部屋には親友の環(たまき)がいるが、「ウーパールーパーだった」「流れるプールで失くした」「五百円のやっすいや…

平日の昼下がり、ひとつのカフェ。 同じ空間に居合わせた人々は、それぞれの価値観と正しさを胸に、互いを観察し、測り、距離を取っている。

「はいアイヴァン様、あーん♡」 「あーん♡」 　――！ 　王宮の裏庭にある東屋。 　そこで公爵令嬢のルイーズは、今日も男爵令嬢のエリカとケーキの食べさせ合いっこをしている、婚約…

いつものように朝起きる。いつもと違うのはベッド横の机の上にたまごが鎮座していた事だ。 いや、他にも何かが違う…鏡を見ると女の体になっていた。 しかし体だけではない。クローゼットの…

荒れた庭に今日も老人は水をまく。 ホースを握り、蛇口をひねる。 その時彼の目には、一体何が映っていたのだろう。 記憶の欠落とアイデンティティの揺らぐ静かなSF短編。