概要
あの夏、呼び出したのは彼女じゃなくて、未来だった。
中学二年の夏、クラスで流行った降霊術「笑い泣きかえるさま」。
ひらがなの盤と鉛筆を使い、名前を呼び出すだけの、ただの遊びのはずだった。
大学生になった敷島誠は、足の不自由な恋人・春香と一周年の記念日を迎える。
穏やかな幸福の中で、彼は思い出す。
あの夏の奇妙な感触を。
送らなかった謝罪のメッセージ。
呼び出してしまった名前。
そして、選ばなかったはずの未来。
日常に紛れ込む違和感と、わずかな因果のずれが導く先で、
誠はもう一度「選択」を迫られる。
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- ★★★ Excellent!!!あの夏と、今をつなぐもの。
中学生の夏に流行った、ただの「おまじない遊び」。
――その小さな出来事が、いつの間にか人生の形を変えてしまっていた、そんな物語です。
『わらいなきかえるさま』は、大学生になった主人公・敷島誠と、足の不自由な恋人・春香の穏やかな日常から始まります。
そこに重なっていくのは、忘れたはずの「あの夏」の記憶。
たった一通のメッセージ、たった一つの思い込み、たった一つの小さな選択。
それだけで、後から振り返ったときに全然違う場所に立っていることがある。
人生って、案外そういうものでできているのかもしれません。
なんだか切なくなってしまうのは、自分にも、もう戻れない分岐点が一つや二つ、あったからな…続きを読む - ★★★ Excellent!!!コックリさん壊し
小学生のころ、異様に流行っていた。
コックリさん。
みんな、夢中でやっていた。
バカバカしい。
そう思っていたわたしは、
教室の中で、コックリさんに興じる3人組の男子を見て、邪魔してやろうと思った。
夢中になってる彼らの机を、転ぶフリをして、倒してやった。
儀式の途中で、無理やりな中断をしてはいけないらしい。
彼らは、半泣きになって、わたしに抗議した。
バカバカしい。
わたしは、相手にしなかった。
翌日、その3人組のリーダー格が学校を休んだ。
それから、高熱が出て、1週間くらい寝込んだらしい。
3人組の残りの2人に、また抗議された。
わたしのせいと言いたいらしい。
バカバカしい。
けど…続きを読む