概要
白い手袋とモールス信号
昭和二十年七月、大分海軍航空隊。連日の空襲で焦土と化した基地の一角で、主計中尉の佐々木は戦死者の遺品整理に明け暮れていた。
ある日、佐々木は未帰還となった山崎大尉の遺品から、場違いなほど美しい女性のポートレートと、新品の白い手套を見つける。
ある日、佐々木は未帰還となった山崎大尉の遺品から、場違いなほど美しい女性のポートレートと、新品の白い手套を見つける。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!二階級特進の誇りと重み
神風特攻隊ーー
過去に現実で実際にあったことなんですよね。
本文中に語られる、数字の記録だけになる事実。
記録上に残る『未帰還』の文字。
遺体を探してもらえることもない。
それは意味はないことだと分かっているから。
心はどこにいってしまうんだろう……
もちろん、私は当事者でもなく、作者でもありません。
でも、この作品を読ませていただき、登場人物が生きて呼吸をしていて、彼らの葛藤や想いが感じられるような気がしました。
伝えたい想いすら検閲で引っ掛かってしまう、統制された社会において、彼らは何か生きた証を残そうとしました。
そんな想いに浸らせていただける素敵な作品だと思いました。