概要
神々の都アースガルズには、
予言にも名のない一人の怪物がいた。
冬の化身――ヴェトル。
神でも巨人でもない彼は、ただ静かに神々の世界を見つめていた。
そこに現れたのが、狡知の神ロキ。
神々に知恵を貸しながらも、
決して彼らの仲間にはなれない存在。
そして二人は次第に奇妙な関係を築いていく。
だが神々は、彼らを必要な時だけ利用し、
やがて遠ざけていく。
そして訪れる、世界の終末――ラグナロク。
すべてが崩れゆく戦場で、
予言に記されていない存在が
世界の運命に挑む。
権力vs告発。
怪物はロキか、それとも神々か。
これは、神々の神話の裏側で語られなかった
二人の異端者の物語。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!物語を紡ぐのに必要なものが、この作品にはある
物語は北欧神話をベースにして、作者様独自の解釈を踏まえつつ構成されたものです。
ファンタジー系のゲームなどをプレイする人にはなじみ深い名前が多く登場します。
そうです、北欧神話はカッコいいのです。
作者様はおそらく、おそろしい勢いでこの作品を執筆したと思います。
おそらく、ライフワーク以上のテンションがあったと思います。
それがこの作品からひしひしと伝わってきます。
この作品を読んで、再認識したことがあります。
物語を紡ぐのに必要なものは何だと思いますか?
私は、重要なものの一つがテーマへの愛だと思っています。
創作論的な話になるかもしれませんが、文章を書く技術…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ロキを救うために
ロキを救いたい…。
作者様のその想いがひしひしと伝わってきました。
プレイボーイなトリックスターとして有名なロキ。
そんなロキのイメージがひっくり返るような物語です。
北欧神話に出てくる神たちの名前は、ゲームや漫画で一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?
その程度の知識であっても、このお話だけでキャラの関係性や設定の理由をかなり理解することができました。
注目したいのは「戦友」として書かれている「ヴェトル」です。
このヴェトルはなんとオリジナルなキャラだそう。
それなのに、神話の中に自然に溶け込み、きちんと役割を持っているのだから驚きです。
また、原作とは違う、完全にオリジ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!北欧神話知らなくても楽しめる超傑作
一気読みしてしまいました。
めちゃくちゃ面白かった……!
本作は、北欧神話の原典を基に、作者様が新たなる解釈を加え、理想を表現したダークファンタジーといったところでしょうか。
しかし、北欧神話を全く知らない私でも充分すぎるほど楽しめました。でなければ一気読みなど不可能です。
本作は、正真正銘の骨太ダークファンタジーなのですが、神々の世界があまりにも不条理で、随所でクスッと笑えるのも、本作の大きな魅力の一つであると、私は感じました。
そして何より、終盤の怒涛の展開には誰もが息を呑むことでしょう。
まだ読んだいない方は、一気読みすべき傑作です。