「葉と葉が重なるように」——時を超えて巡り合う、愛と因縁の物語。

鬼退治の英雄・源頼光の末裔でありながら、一族のため「鬼の花嫁」として捧げられる運命の少女・結葉。
その前に現れる、圧倒的な存在感の男・宮間紅炎——導入から一気に掴まれました。

大正のモダンな空気を纏いつつ、根底に流れるのは平安から続く血塗られた因縁と執念。
設定がシリアスで重厚だからこそ、物語に逃げ場のない緊張感があって、ページをめくる手が止まりません。

それなのに、紅炎が口を開いた瞬間に空気がひっくり返るのがたまらないです。
「奪いに行きます」と言い切る激重な溺愛が強引で不器用で、ドキドキさせられっぱなし。
光造との軽妙なやり取りにも救われて、この闇と光の配合が大好きです。

綾女の嫉妬や志貴の誠実さも含めて、脇役まで人間臭く、ただの溺愛ものに収まらない多層的なドラマが描かれています。
「葉と葉が重なる」という言葉に込められた千年の祈り——その真実が明かされる瞬間を楽しみにしています!

鬼と人が織りなす千年の恋路に、きっとあなたも心を奪われるはずです。

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