皇帝の娘璃月は一見可憐なお姫様。しかし実は槍を振り回し正義のためなら躊躇無く危険に立ち向かっていく強き姫。まだ完全に目覚めていないけれど、「夢見の異能」という未来予知の力も持っているかも知れない。そして、まだ15歳の彼女は自分に向けられている熱い視線に気付かない……。
このヒロイン像だけでも心が持って行かれてしまいます。彼女が危険を顧みず解明しようとする謎は、後宮内に渦巻く陰謀。兄の副官・暁霄は璃月に密かな想いを抱いていますが、無鉄砲な正義感に振り回されてしまいます。
中華風の雅な世界感、丁寧に描かれる情景と心理描写、テンポよく展開するストーリー。読み出したら止まらなくなること請け合いです。
今のところ第一部完となっています。
璃月の成長と恋の行方、そして残された謎が今後どのように展開するのかとても楽しみです!
陰謀渦巻く後宮。そこで生まれ育った公主もまた、ただ美しく咲く花ではいられません。家柄や立場、心の傷に苛まれながらも、明るく生きようとし、周囲を気遣い、逃げずに立ち向かう少女の姿勢に心打たれます。
その為もあってか、家族や周囲で支える人々との絆も美しいものです。とりわけカタブツ武官との関係が、もう、じれったくて! たまりません!! (そんな彼も、お酒が入ると……フフフ)
一方でこの後宮たるや、また。優雅に見えて水面下での醜い争い、第一VS第二夫人、他大勢の妃嬪たち、そこに絡まる宦官の邪心、終わりなき欲望と陰謀、しっかりしろよお父ちゃん(皇帝)、等々……まさに理想的(?)な後宮の図ではありませんか。
とりわけ「皇后さまと宦官」の会話などは、たいへん香ばしくてよろしゅうございます。
本作品は「第一部」とのことで、完結においてもまだ色々とつぼみの部分もありますが、続編にも期待です!
後宮×武侠×怪異×ミステリー、さらに淡いロマンスの気配まで。
魅力の層が何重にも重なっているのに、読んでいて散らからず、スッと物語の芯に連れていかれるのが気持ちよかったです。
何より好きなのは主人公・璃月のキャラクター。
“可憐な公主”の顔と、槍を握る武人の顔。そのギャップがただの属性盛りではなく、彼女の劣等感や矜持と結びついているので、強さも可愛さもちゃんと胸に残ります。怖がりなのに踏み込むところも含めて、応援したくなるタイプの主人公でした。
相手役の暁霄もまた良い。武人としての誠実さがブレず、言葉が不器用なのに、行動の端々で信頼が積み上がっていく。二人の距離感が“甘いだけ”ではなく、互いの立場や矜持に触れながら進むので、じわじわ効いてきます。
そして後宮ものとしての面白さも強いです。
噂と視線、建前と本音、権力の配置。そういう「空気」がきちんと張っていて、ミステリー要素が乗ったときに説得力が出る。章の切り替わりで景色が変わる感じもワクワクしました。
後宮ミステリー/武侠アクション/強い姫/じれったい恋の気配が好きな方におすすめです!
この素晴らしい物語の「武」と「情」、そして劇中に流れる詩への返歌として。
深宮花魄動刀兵 深宮 花魄 刀兵を動かし
月影冷凝凍夜明 月影 冷凝して凍て 夜明ける
銀槍破夢翻天命 銀槍 夢を破りて 天命を翻し
旧情夢中封亦成 旧情 夢中に封ずといえど なお成る
これから起こることを夢に見ることができる〈夢見〉。皇帝の娘である璃月は、まだその〈夢見〉の異能には目覚めていなかった。
あるとき兄と母の〈夢見〉により、自分に関わる何かが起こると考えた璃月は、後宮のことを探り始める。
好奇心旺盛でお転婆な璃月が可愛いです。苦手なものに遭遇しても、叫びながら突進していく猪突猛進な彼女が、表情をコロコロと変える様は見ていて面白いのですが、世間知らずなので「大丈夫か…?」と心配にもなります。
ドロドロな後宮の中で、璃月はどうこの闇を解決していくのか。彼女の鈍感な恋の行方にも注目な中華ファンタジーです。
めちゃ面白いのでぜひみなさんも読んでみてください!
皇帝の末娘、璃月。優しい母と兄の近くでのびのびと育った彼女は、愛憎塗れる女の園にありながら真っ直ぐな性格。一応表向きは公主として心優しいお淑やかなお姫様、しかし実際は隠れて日々槍の稽古に励むお転婆娘。
母方の一族が〈夢見〉という予知夢を見るような能力を持っていることもあり、この〈夢見〉の内容を解き明かすことを一つの軸に物語は進んでいきます。
〈夢見〉ははっきりと未来が映し出すわけではなく、何かを暗示する要素で構成されています。だからそれを紐解くことが必要になる。
そんな〈夢見〉にある日現れたのは不穏な兆し。
公主としてそこそこ自由に後宮を歩き回れる璃月は、周りの心配を余所にあちこち駆け回り謎解きのための情報を集めます。時には後宮の外にまで飛び出して、その事実を知る人達の肝を冷やすというやんちゃぶり。
でもやっぱり後宮は後宮、ドロッドロです。天真爛漫とも言える璃月を見ていると忘れがちですが、彼女が暴こうとしている後宮の闇は深い。そこには己の子を次の皇帝にするための執念だけでなく、生きるためにここに来ざるを得なかった人々の悲しみもある。
当然公主である璃月も絶対に安全な場所にいるわけではなく、彼女自身それを理解した上で危険に突っ込んでいきます。
そんな璃月を見守る母と兄、そして璃月に想いを寄せる兄の副官。陰謀に立ち向かう璃月の活躍だけでなく、この副官との恋愛(未満)模様もまた楽しい。
槍をぶん回すお転婆姫君は〈夢見〉の謎を解き明かし、未来を変えることができるのか。
是非ご一読ください。
佳国皇帝の末娘である璃月は、母方の一族がもつ〈夢見〉と呼ばれる予知夢の能力を期待されていたが、その期待は打ち砕かれる。失意の璃月は武官である兄公子の真似をして槍をふるい、誰に言われるでもなく、毎日武芸に精を出していた。
十五歳になっても璃月の振る舞いは相変わらずで……。後宮の門の外から垣間見ては恋慕をつのらせる兄の副官・暁霄の想いに気付くなんてことはもちろんなし。
そんなある日、兄と母の夢にあらわれた〈黒い蝶〉の謎を追い、暁霄や兄たちと共に解き明かしていく―――。
物理的には強強な璃月。
しかし彼女にも苦手なものがあって。そのギャップが面白くて可愛いらしいのです。璃月の周りの人物相関図もなかなか興味深く、会話の微妙なすれ違いも読んでいて楽しいです。
全29話ということなので、このレビューを書いている時点で10話なのでもう中盤でしょうか。中華武侠系の物語はかなり好きなのですが、そこにファンタジー要素も混じって、設定も個人的にかなり大好物なのです。
読みやすいので、この手のお話が好きな方は絶対にハマるはず!
中華風の物語が好きな方にオススメの作品!
皇帝の末娘、璃月は可憐な公主。でも娘子軍の春芳相手に槍の稽古をするじゃじゃ馬でもあります。
そんな璃月の母方の一族が持つ〈夢見〉の異能。
璃月は〈夢見〉ができない無能と言われていますが、どうやら理由があるようで……。
義侠心のある璃月はもちろん、彼女を取り舞く人物たちが魅力的に描かれています。特に、まだ恋を知らない璃月に密かに想いを寄せる暁霄(兄の副官)が、これからどう描かれるのかが気になります……!
陰謀のにおいがし始めた後宮で、璃月たちのどんな活躍が見られるのかも楽しみでなりません!
生き抜くために異能を隠しながら武官を務める兄公子、彼と璃月を見守る聡明な母も含め、璃月の周囲には良き人間関係があって、そこも読んでいてほっとできます。
物語は闇の香りがし始めた頃合い。
おすすめです(^^)!