温厚な山の案内人と、焼痕を抱えた旅人が紡ぐ癒やしと再生の物語

ファンタジー×ブロマンス×龍伝説――魅力が幾重にも重なった物語にすっかり夢中になり、一気に読んでしまいました。
今じっくりと2周目を噛みしめながらこのレビューを書いております。

伝説の龍の力で火傷を治すため、北の霊峰を訪れた青年アザード。全身を黒い外套で覆い、傷ついた獣のような金の瞳を持つ彼が、人懐っこい山の案内人ナギと出会う——「彼に出会うためだった」という祈りから、一気に物語へ引き込まれました。

警戒心の塊だったアザードが、ナギの何気ないお節介に少しずつ毒気を抜かれていく過程が丁寧で、何度も口にする「……変なやつ」がいつしか愛しさの表現になっていく様子に胸が熱くなります。

ナギの優しさはもちろん、村の人々がアザードを受け入れていく温かさも心地よく、互いの傷を明かし合うシーンで完全に心を持っていかれました。

続きが気になってたまりません。二人の幸せを心から願っています!

癒やし系ファンタジー/ブロマンス/じっくり関係性が育つ物語がお好きな方に、ぜひおすすめです!

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