「円城塔賞 カクヨムオンリー」を含む小説

　高校二年の「僕」は今日も普通の日常を過ごす。 　「私」はある施設の管理を続けていた。 　二つの世界の接点とは？ ※この作品はカクヨムコンテスト11【短編】応募作です。 　応募…

この物語は、あまりにも痛切で、あまりにも美しい。 残業後の夜汽車で、偶然隣席から聞こえてきた「生まれてくる親を選べない」という一言で、すべてが始まる。主人公が語るのは、貧困、ネグ…

古い友人の結婚式で出会ったのは、数少ない私の「水準」を超える女性だった。彼女との会話の中で私は自分の中に水準が生まれた瞬間のことを思い出す。

小学５年生のしゅんは放課後、 友達とかくれ鬼をして遊んでいたが、ひとりだけ置いて みんな帰ってしまう。 置いていかれた子はなにかに憑りつかれてしまい……

幽閉されているアヤメと、その守り人である僕の話です。

結婚六年目。妻がおかしくなった気がする。きっと育児疲れだ。そう思っていつもの朝を過ごしていた悠人は、「現実」を突きつけられる——。

普通じゃない少女時代を過ごしたわたしを癒してくれるのは、生き別れた母親でも、育ててくれた厳格な祖母でもなくって、薫ちゃんだけ。

僕は大学を卒業したにもかかわらず、とある教授のもとへ足繫く通っている。その理由は、自分が書いた物語を教授に「喰べて」もらうことで——

剛くんは、もとから留学を希望していた。 高校卒業までの間だけの関係と思っていたら、彼は別れるつもりはないという。 年に一度は確実に直接会おう、と言って、彼は海を渡った。 それか…

意味不明の言葉を軸とした、もっともらしい文章の走り書き。 ※この作品はカクヨムだけで公開しています。

創作活動はAIのものとなった。人々はサーバーを維持するための労働に終始し、AIの作った創作物を摂取する日々を送っていた。 サーバールームの掃除をしていた主人公は、博物館で見た『人…

彼の名は、神条仁。 世界最強の投資ファンドから派遣されてきた、超エリートの経営コンサルタント。 その瞳は氷のように冷たく、その言葉は寸分の情も挟まない。 「塩対応」なんて生易しい…

何度も傘を盗まれてきた俺は、使用済みのワラ人形をほぐして傘に縫いこみ、釘で持ち手に呪いを刻んだ。 その他、思いつく限りの改造をほどこしたこの傘を。 できるものなら、盗んでみろよ！

地方の中堅大学に通う一年生の"私"は、周囲に秘密で仮面浪人をし、名門大学への入学を目指していた。 「私はここにいる人たちとは違う」——そう信じていたのに、奇妙で愛すべき文芸サーク…

世界は僕たちが生まれる何年も前に終わったらしい。そんな時代を生きる僕たちには、放課後にいつもしていることがあった。

ある夜。 目覚めると目の前に転がっていたのは、自分自身…… どうやら死んでしまったらしい。 おまけに、記憶も飛んでる。 俺はいったい何者なんだ？

雨が降り、喫茶店で男女が出会い、それを高次元から眺め、語る旅の男と怪物の戯言のお話。

あるロボットと幽霊の邂逅と愛。

※本作には自傷・自殺を想起させる描写が含まれます。読まれる方の心情にご注意ください。 　灼ける街、降り出す雨、満天の星。 　そのすべてがひとつの色に溶けていく夜。 　二十一…