「あー、傘を盗まれないように、
魔改造したんだー」
と、タイトルを読んだだけで物語の本筋が見えてくるこちらの作品ですが、
そこらのホラーコメディと思うなかれ。
魔改造したのは、
疲れたサラリーマンでも、
知識人のマッドな僧でもなく、
傘を盗まれ続ける事に純粋に怒りを覚えた中学生なんですよ。
だから何?とも思うなかれ。
中学生しかも2年生は、
世に知れ渡る無茶する年代。
彼の作り出す魔改造の傘は
大人の予想を斜め左上(うえ?)にいく、
それはそれは凄まじい仕上がりなのです。
とんでもなくコメディなのに、
冷静な眼差しで見ると
「……まずくね?」
と思えたあなたはきっと大人!
オチの怖さに震えながら、
若さが作り出した恐怖を
是非ご堪能ください!
傘が無くなった。
パクられたのだ😓
イヤ、厳密には違う。
わたしの傘、某◯mazonにて、
ベストセラー!
色は黒。
会社の傘立て。
おんなじ傘が何本もあった☂️☂️☂️
間違えて、持ってかれたらしい。
だったら、残ってる傘を持って帰れば良いと思われるかもしれないが、
無意識に間違えるのではなく、
あえて意識して、他人の傘を持ち去ることは、とても勇気が必要だ。
わたしには、出来なかった😓
そこで、変わった色の傘に買い替えた。
チタングレー。
写真で見ても、オシャレな感じだった。
届いた傘。
ギンギラギンのピッカピカなまぶしい銀色。
誰もその傘には手を出さない。
けど、わたしは、ギラギラした傘を持つ人と、会社で認識されつつある😓☂️
呪物で魔改造した傘。
漢数字で『四 二 七』
と記された傘に手を出してはイケない。
イタい目遭うぜ💦
小さいころ、傘を剣みたいにして友達とチャンバラをしてたりしたけど、うん、傘は雨の日とか日差しが強い日に差すなど、そういう本来の用途に限定して使うべきだよね、と本作を読んで改めて思いました。
この小説の主人公は傘を盗まれることに悩んでいました。
なんと今年で三本も盗まれているという。
どうやって盗難を防ぐか悩んでいた時、家がお寺の池田君が境内にある木に誰かが藁人形を木に打ち付けたという話を聞く。
主人公はその藁人形を利用して呪いの傘を作ることを思いついた……
というのが、この作品の前半部分の大まかな流れです。
その後、実際に呪いの傘を作る作業が始まるのですが、製作の様子が丁寧に描かれていて、読みごたえがありました。
まず、呪いの傘を作る、という時点で面白いですよね。
最後もただ悪いやつをこらしめて終わり、というわけではなくて、なかなか考えさせられるところのある、深い物語でした。
ご一読をおすすめいたします。
ホラー主戦場の仁木一青さんの最新作です。評判よくて快調に★を伸ばしていますね。
ホラー度は低め、どちらかというとコメディですね。
主人公は、雨が降るたび、しょっちゅう傘を盗まれるのが悩みです。そんなとき、「そうだよ。傘を魔改造して、手にしたとたん不幸になるようにしちゃえ!」と、お寺さんの子に頼んで、怨念のこもった汚れたわら人形を譲ってもらいます。
そこから、おとりの傘に呪詛の念を刷り込むのが、しつこくて、しつこくて、その信念の方が怖くなりました。恋人寝取られたんじゃないじゃないか! たかだか傘じゃないか! って思うんですけどw こういうの呪ってる本人が一番怖いですよね。
その結果、ギャーっと不幸になる意外な犯人、そして「ご苦労さん」と傘をお寺に返したあとの意外なオチ。こりゃもう一生もんだよ。。
ストーリーと構成の随所に工夫がみられて、楽しく読めました。
みなさまも是非どうぞ!
とにかくオチが秀逸な一編でした。一発でドカンと全部持っていかれます。驚愕と恐怖を同時に呼び起こす衝撃的な結末に、発想の妙を感じました。
中学二年生の「俺」は指定された傘置き場が盗まれやすい位置にあり、今年に入ってもう3度も傘を盗まれていました。
なんとかして泥棒に一泡吹かせてやりたい。そう考えた「俺」は、ありとあらゆる呪物を盛り込んだ特級呪物みたいな傘を作り上げます。その恐ろしいまでの執念は読者の僕も少し引くレベルでした(笑)。
後日、「俺」は作り上げた呪物傘で登校します。果たして待ち受ける結末は――皆様ご自身の目でお確かめください!
初めにも書きましたが、ラストのインパクトがとにかく凄まじかったです。「こんなストーリー書いてみたいな」と素直に思わされました。
主人公の通う中学校は、教室で傘を振り回して怪我をさせたという事故があったために、傘は廊下に立てかける規則となっている。
しかし、そのために傘を盗まれるという被害が続出。
主人公もまた、三回盗まれるという憂き目に遭ってしまう。
学校側に解決策を求めるが、対応は冷たく、何もしてくれない。
主人公は、怒りを抱きつつも何もできない日々に悶々としていたが、ある日、友達の家(お寺)から場違いな『呪いの人形』が見つかった。
「これだ!」と主人公はひらめいた。
その人形をもらい受け、今後は絶対に盗られないよう、傘を魔改造することに……。
傘を盗られ続けても、折りたたみ傘に逃げることなく執念を燃やし続ける主人公。
彼のひたむきな姿は、どこか面白おかしくもありますが、やはり狂気めいております!
傘泥棒への復讐心から、傘に付与する様々な呪い……この傘を手にした者は、一体どうなってしまうのか!?
ドキドキの展開、そして見事なホラー&コメディなテイスト!
是非とも味わって下さい!
いつも傘を盗まれる少年が、軽い気持ちで
傘を 絶対盗まれない 様に魔改造する。
その過程が心理的にも物理的にも秀逸だ。
中学二年生という年頃なのか、当初の
妥当な憤りと工夫は次第に常軌を逸して
行くが、その箍の外れっぷりがお見事…!
これはもう中学生の美術工作の創意工夫と
同じ。いや寧ろ、彼の美術の成績は
非常に良いに違いない。
アイデアと努力、熱意が徹底している。
きっと、取り憑かれているのだろう。
魔改造された特級呪物の効果は如何に。
まさに 人を呪わば穴二つ というが。
意外なのは、ここの纏め方。
最後に どんでん返し ならぬ
どんでん返し返し が用意されている。
この辺り、流石の作者の卓越したセンスが
光っている。