「円城塔賞」を含む小説

洋上に取り残された、地図からも消えた廃棄海上都市。 完全無人のはずのその都市から、今も「人口：10,284名」「行動ログ更新：最新」という報告が上がり続けている。 若手研究員・…

１月生まれの千織さんと三島さんに捧げます。 　科学技術の進歩は、人間を神に近づけなどしなかった。 　ただ、人間がいかに不潔で、欠陥だらけの有機物であるかを暴き立てただけだ。 　…

なんて思うスレたヤツが自分なりの答えを見つけるまでのお話。この物語はフィクションです。

刑事である難波は上司である須子警部から電話を受ける。その内容は「数字の7が数字の3を殺した」という一見不可解な事件だった。 もし本当に3という1つの概念が死んだのならば、我々人間…

感染者に溢れた世界……。 人間として生き残るためには？ おれとユイは必死の逃亡を続ける。 二人で生き残るために。 たとえ、世界が終わるとしても、二人で……。 「切ない」「ワンナ…

異世界で魔王を倒し、世界を救った勇者・カイト。 しかし、帰還した彼を待っていたのは、称賛も栄光もない、孤独な日本の現実だった。 最終学歴、なし。職歴、空白の3年間。 20歳になっ…

ママと二人で暮らす５才の勝（まさる）くん。クリスマスの朝、枕元に輝かしいゴールドの包みを発見！　クリスマスプレゼントですね！　さてさて中身にはなにが……。

　イカとタコはどこかの星から地球を調査に来た宇宙生物だった。 　そのことを僕はスーパーまるうめで買い物をしているときに知った。 　イカタコはわざと食べられて地球人の体内に入り、内…

主人公の男は、最愛の妻の突然の死に言葉を失った。 息子と二人きりになった日々の中で、彼は偶然、妻が自分宛てに残していた遺書を見つける。 誰もが羨む理想の家族の裏側で、妻はどんな孤…

「音楽に対抗して文学は文楽になりました」とペンギン先生が言った。 　文学部純文学科教授であるところのえらいえらいペンギン先生が言うのだからまちがいない。 　文学は文楽になり、純文…

ある日、男はショートケーキに発情してしまった カクヨムWeb小説短編賞2023円城塔賞最終選考作品

「あなた」の目の前に、大きな大きなバーベルがある。 シャフトの両端には大きなプレートと小さなプレートがそれぞれ一つずつ。 シャフトの重さも合わせて５０キログラムの重さだ。 近くに…

クーデターにより国を失った王子と、お側仕えのアンドロイドのお姉さんの物語です。 亡国の王子レオニスは、黒髪のアンドロイド・ノエミに守られ、廃墟や辺境を転々としながら育ちます。 …

性描写があり、人が死に、ボートレースが始まります。

ラブレターを残すよ。

娘のデートの邪魔をする、というパパにとっての最重要ミッション。

同棲して二年になる主人公と莉子は、スーパーに買い物に来ていた。「今日、何鍋にする」という主人公の問いに、莉子はスマホの画面を見ながら、まともに答えようとしない。挙句、「水炊きにす…

中学2年生の恵美はクラスでいじめにあっていた。心がすり減りそうになった恵美は、どこかで効いた覚えがあるおまじないに手を出す。「嫌いな人に痛い目を見せるおまじない」を･･････。

「もしもし、わたしメリーさん」 夜ごと距離を詰めてくる怪異、メリーさん。 2センチの壁越しに触れたのは呪いか、それとも救いか。

平安の時代、ある春の日。 和歌の名手、小式部内侍は最近訪れのない恋人のことを考えていた。 すると、連絡もなく想い人が現れたが──。