概要
エッグノッグを教えてくれた君へ
カクヨムコンテストお題『卵』に挑戦です。
少しでもお楽しみいただければ、幸いです。
実はこっそりと……拙作「話を聞かせて」の閑話にあたる話となっております
少しでもお楽しみいただければ、幸いです。
実はこっそりと……拙作「話を聞かせて」の閑話にあたる話となっております
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!君が、エッグノッグを思い出したら。
きっと、この季節が巡ってくるたびに例えば……
吐くいきが白くなった時、讃美歌の、カウンターテナーが聞こえた時、
彼の事を思い出すのだろう。エッグノックと一緒に。
主人公は、いわゆる人ならざる者が見えるという特殊な体質にございまして、
そういう方は往々にして、現実の人間とは距離が遠ざかっていくのが必定なのでしょうな。
友達ができたことがないのでございます。
どうしても心に殻ができ、その中に閉じこもってしまうのだそうで。
そんな彼が、たった一人教会に訪れた時に聞いた、
美しい讃美歌。金色の髪。緑の目。
彼はすぐに気付きました。
『彼は幽霊である』と。
自分を怖がらない…続きを読む - ★★★ Excellent!!!少年の日の健やかさと、大人になって噛みしめる渋み。そんな多層な味わい
まさに、カクテルのような多層的な味わいの作品でした。
主人公がBARにて「エッグノッグ」を注文する。卵を使った特徴的な飲み物。アルコール入りで大人な感じも出せるし、子供でも飲めるようなスイーツ的な雰囲気もある。
そんなエッグノッグについて、「霊が見える主人公」には幼い頃の思い出があった。
幽霊が見える体質を持っていた彼は、生きている人間にも死んでいる人間にも「深く関わらない」ことで自分を守っていた。
そんな彼の前に、一人の少年の幽霊が現れて……。
この幽霊の少年とのやり取りが、とても新鮮なものでした。
幽霊なんだけど、生きている少年よりもずと「陽」の感じを持っている。人…続きを読む