山南敬助の子の魂は、どこへ行き着く。
- ★★★ Excellent!!!
ホラーということでタイトルから「水子」といった連想をして読み始めましたが、
冒頭の一行は、想像以上に強烈でした。
——お父さん、あなたは私を殺しましたね?
最初は、成仏できずに気になって見守っている存在なのだろうか、
その程度の距離感で読んでいました。
しかし後半に進むにつれ、いわゆる恐怖表現とは違う、
説明しづらい不思議な感覚が、じわじわとまとわりついてきます。
叫ぶような怖さではなく、
読み終えたあとも離れない余韻の怖さです。
ほんの数フレーズしかない童歌が、頭に残ります。
タイトルの「とんがらし地蔵」は、
沖田総司の出身地にあるお地蔵さまに由来するものなのですね。