世界を演算する少女と、それに気づいてしまった少年のボーイミーツガール。
- ★★★ Excellent!!!
風俗街で暮らす天才女子高生・湊川凪は、世界を演算する異能を持つ。
量子計算級の解答をきっかけに、同級生の新開地朔と出会うが、家庭環境は次第に彼女を追い詰めていく。
第1章までのレビューです。
まず圧倒されるのは、凪の視線を通して歩いているかのような街の描写。読者は彼女の目を借りて、風俗街の日常に足を踏み入れることになります。
続いて浮かび上がるのが、凪の極端な凸凹感。量子コンピュータでなければ現実的に解けない計算を軽々とこなす一方で、その才能ゆえの弊害に本人が振り回されている。
なぜそんな歪みが生じるのか。
朔の視点を通して物語を追ううちに、凪が見ている世界の輪郭が少しずつ立ち上がってきます。
この「凪から見た世界」がどこへ向かうのか。
自然と最後まで見届けたくなる一作です。