異世界でも、患者を放っておけない精神科医。たとえ代償を払っても。

キャッチコピーの通り、登場人物は全員メンヘラです。
普通の主人公なら距離を測り、戸惑いながら関係を築いていくところですが、本作の主人公は精神科医。
病んでいる理由も向き合い方も理解しており、その対応は的確で迷いがありません。

しかし、そこに安易な救済はありません。
力を使えば、ヤンデレ女神の嫉妬という「代償」が必ず付きまといます。

一見すると突飛な世界観ですが、描かれる心の問題は現代にもあり得そうなものばかりです。
身近にいないのではなく、気づいていないだけなのかもしれない。
そう思わせるリアリティがあります。

作者さまの別作品『師旅煩悩』がジャンプ的な読者層を想定しているとすれば、本作はヤングジャンプ寄り。
より内面と歪みに踏み込んだ作風だと感じました。

奇抜な設定で引き込みつつ、最終的にはキャラクターの背景で読ませる構造が印象的です。

その他のおすすめレビュー

KaniKan🦀@ヨムはカクヨムコン優先さんの他のおすすめレビュー176