精神科医が異世界で授かったスキルは、まさかの「処方箋(プラエスクリプティオ)」――薬理学をそのまま“戦闘能力”へ変換する前代未聞のバトルシステムが、本作最大の魅力です。
眠気、鎮静、そして……読者の想像を遥かに超える“別の効能”まで。詳細はネタバレになるので伏せますが、「処方箋って怖い……!」と戦慄せずにはいられないシーンが存在します(ほんとに強烈です)。
そして何より、主人公カイラスの「医師として人を救いたい」という信念が、奴隷闘技場という最悪の環境で“武器”として輝く瞬間が胸に迫ります。
氷のように閉じた少女・リセラとの距離が少しずつ溶けていく描写も丁寧で、人間ドラマとしての熱量も抜群。
ヤンデレ女神の圧が強すぎたり、戦い方があまりにも型破りだったりと、先の展開が読めない刺激まみれ……の物語。
医療×異世界の新境地を体験したい方に、おすすめしたい一作です!
正直、最初は「とりあえず3話くらい読んで判断しよう」と思っていたのですが——
気づけば最新話まで一気読みしていました。
主人公が“精神科医”という職業ゆえの視点が、物語全体のブレない軸になっていて、
その冷静な観察と診断が異世界という舞台と驚くほど相性が良い。
ファンタジーなのに、リアルな臨床現場の思考がそのまま武器になる展開は読んでいて爽快です。
笑えるシーンはしっかり笑わせてくれるし、
シリアスな場面では心の奥がギュッと掴まれる。
テンポも良く、緩急が絶妙で、とにかく“飽きがこない”。
気軽に読み始めたのに、一気読みさせられる力を持った作品でした。
続きが楽しみです。