「円城塔賞」を含む小説

近未来、『接触したものは帰ってこられない』と噂される私設図書館に、ひとりの刑事と、新人刑事カソード、ロボットの相棒グリッドが踏み込む。 そこで彼らが出会ったのは── 「恋」と「愛…

「いやあああ！！！　レクシス！！　レクシスゥ！！！」 「……け、怪我はないかい、ミリア……？」 「私のことより、あなたが……！！」 私を凶弾から庇ったレクシス。 その胸からは、夥…

白い光の底で目覚めた『わたし』は、 自分の死の理由を思い出せないまま、 愛する想『そう』の部屋へ引き寄せられていく。 彼は生者のように見えるのに、どこかが決定的に違っていた。 …

『モバイルオーダー革命』をカクヨムコン短編部門に応募しました。 地方の小さな商店街。 待ち時間に疲れた人たちの姿を見て、春木悠真は思った。 「便利」ではなく、「余裕」を作る仕組…

僕が、下駄箱を開けるとそこにはラブレターが置いてあった。自分にも春が来たと思ったけれど、それはどうやらクラスの男子全員に入っていたらしい。どうして？このラブレターに隠された秘密と…

こちらでもお読みいただけます。 →https://kakuyomu.jp/works/822139837047352213

とある安宿に泊まった一人の冒険者は、自らを「戦いとロマンスに愛された男」だと語り、 ハーレム三百人、魔王討伐、破壊神との聖戦――と、壮大な武勇伝を並べ立てる。 その話を信じた宿…

崩落したトンネルの中に、2人の男が閉じ込められた。救助はなく、食料もない。あるのは大量の魚の餌だけ。しかもそこには、「骨のない魚」を作るための特殊な薬物が含まれていた。

お互いの孤独を埋め合うように恋に落ち共依存関係となった栞と蓮。高校卒業後、二人は東京で暮らし始める。大学で友人ができコミュニティが増えた栞は、精神的に健康になり、徐々に蓮の存在を…

私の想いを乗せた透明な糸は、物体の輪郭と輪郭を軽やかになぞっていく。世界を駆け回るその糸の行き着く先は、いつもビビヌッコアユナの元だった。 ▢自主企画「もかあわ」審査員奨励賞・…

貴族学園に通うシャーロットは、毎朝婚約者であるデニスから、「君は今日も綺麗だね」と褒められている。 実際シャーロットは学園一の美貌の持ち主なので、綺麗なものに目がないデニスがそう…

臆病な自分を変え、外見を一新した大学生・柳一太。ある日、彼は高校時代に憧れていた葉宮咲希とカフェで運命的に再会する。 「やっぱり柳君だったんだ！」 再会を喜ぶ彼女の笑顔に、一…

朝食を提供し、観測します。

不思議な石鹸を貰った、ある女性の話

これは、果たして、空想や創作なのか？ この私は、「丑の刻参り」を行った記録の記載だと、書いてはいるのだが……。 読者の皆さんは、この話を、果たして信じられるだろうか？ ちな…

意識だけを幸福な記憶に接続し、記憶の中で死を迎える制度、記憶死。選べる期間は3年、5年、10年。主人公は5年を選び、記憶の入り口を大学三年の夏休みとした。何も特別なことがない日常…

ずっとずっと愛してる

ある日、僕の仕事仲間は「最近、呼ばれなくなった」と静かに語る。 理由はただ一つ――“長い”から。 効率と即時性が求められる時代に、かつて熱狂を生んだ表現は敬遠されていた。 そ…

新しいタブをクリックしてください。 先生はそう言った。 それがマルチバースの宇宙を理解する、手立てだと。 そのころわたしはクロワッサンを食べていた。