人斬りと野良犬
- ★★★ Excellent!!!
岡田以蔵。
幕末に明るくない私でも知っているほどの「人斬り」が、
野良犬に左手をさしだしております。
数知れぬほどの人間を、斬りまくったのであろう男が、
腹減りどうし、仲良くしよう。と左手を野良犬に差し出す。
人間らしいという言葉が適切かどうかはわかりませぬが、
温かみのある一幕にございます。
野良犬からは、以蔵はどのように見えたのでしょうな。
個人的には、宮本先生の文体がいつもと少し違うところに驚きました。
まあ、これも私個人の偏見なのかもしれませんが、
それこそ鋭利な刃物のように、
短いセンテンスでスパァン! の連撃が宮本節だと勝手に思っていたので、今作は何やら
温かみを感じました。
ご一読を。