概要
私には怪我や病気を治せる力があった。それをあのひとは「聖女」と呼んだ。
サーシャは村娘だったが、傷を癒す不思議な力を持っていた。その噂は噂を呼び、皇帝宮まで届いた。皇太子のミハイルは10歳だった。綺麗な硝子細工のような少年で、美しい手をしていた。
サーシャはミハイルに仕えるようになるが――。
ミハイルを巡るサーシャの回顧録です。
お題フェス 「手」に参加しています
サーシャはミハイルに仕えるようになるが――。
ミハイルを巡るサーシャの回顧録です。
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!動乱に巻き込まれた王子と、彼に寄り添う聖女の悲恋の物語
深山心春さんが「手」のお題で書かれたカクコン参加作品です。
「手」のお題は、特殊なお題とちがって、皆さん無理やり感がなくて、とても自然に題材を絡められていますね。
本作は、深山さんらしい、悲恋のラブストーリーとなっております。
手を握ることで病気を癒せる聖女のサーシャ。そして、病弱だけど心の綺麗な王子のミハイル。サーシャはお城に入り、ミハイルが熱を出す度に手を握って救います。
しかし、この国には動乱の気配が忍び寄ってきていた。ミハイルは無事で済むのか?
ネタバレがアレなので、このくらいにしておきますが、最後、聖女としての力を失ってしまったサーシャが、あるもので首飾りを作って、巻い…続きを読む - ★★★ Excellent!!!歴史の波に翻弄された二人の、どこまでも美しい悲恋の物語です
『手』のお題からこんなに切なく美しい物語が生まれるとは。
手をかざすことで人を癒すことができる少女は、ある時皇帝宮へ呼ばれ病弱な皇子に仕えるようになります。
完全には癒えることのない皇子を支え続ける少女。
しかし、革命の波が皇帝宮に押し寄せてきます。
否応なく引き離される二人と、悲しい結末。
それでも少女は、彼の身体を探し続け…。
力を失った、かつて聖女と呼ばれた彼女が語る人生です。
あえて政治的な裏は語らず、少女の目が見つめてきた情景だけが描かれています。
悲しみをこえた先に残った、純粋な愛の物語。
言いようのない余韻があります。
ぜひご一読を。