勧善懲悪をぶっ飛ばせ――官邸・官僚と組織の論理
- ★★★ Excellent!!!
本作には、分かりやすい善も分かりやすい悪もいません。主人公の理沙は、官邸・官僚と組織の論理の狭間で揺れ動くキャリア捜査官(つまり警察官僚)です。
『子どものいじめ』という、時に(特にこのカクヨムのような場では)感情的に過大評価されがちな事案を、権力を持った大人たちが、権力をもって介入する様は、実に『大人のコミカル』です。
やがて半グレや人外も参加して、暴力の応酬も起きます。それがSNSで拡散され、それに国家権力が介入しようとして、権力のセクション間で緊張が起きたり……結末も一筋縄ではいきません。
本作はこのカオスぶりを楽しむのが筋だと思います。勧善懲悪はありません。実に『大人の愉快』です。お勧めです。