お高く感じますか? でも、それだけの価値があるかもしれませんよ?

長く付き合うほどに、なんだか違和感を覚える。それはやがて嫌悪感となる。

そういうことは、多くの人間関係でみられることではないだろうか。



本作は、“良かった頃のあの人”のコピーを閉じ込める箱が買える、というお話である。

箱を手にした者は、どんどんそれに依存していく。

なぜなら、その“良かった頃のあの人”は、“自分にとって都合がよかったあの頃のあの人”と言えるからである。

現在でも、死んだ人とバーチャルで会うことができるというサービスはすでに開発されている。

この箱は空想物語ではなく、近い将来現実のものとなるだろう。



箱の中の“あの頃のあの人”。
きっとあなたを癒してくれることでしょう。

お値段はなんと10万円。
お高い? お安い?

あなたなら、買いますか?

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