概要
かつて父に強いられた“赤喰い”。国の禁忌と知りながら、父亡き後も穂鷹は赤穂成から村を守り、飢えた家族に食料を回すため、誰も口にできない毒の米だけを食べ続けてきた。
その果てに得たのは、常人を超える力と、人としての生を蝕む呪いだった。
ある日、村へ迫る稲の音を聴きつけた穂鷹は、その正体である神聖な《銀穂成》を河川敷で目撃する。
「あれを刈れば家族が冬を越せる!」
その一心で単身交戦した穂鷹は、銀穂成を管理する国家直属の精鋭《刈人隊》と遭遇する。
そこで穂鷹は、亡き父・土雉(ときじ)が、かつて刈人隊の英雄だったと知る。入隊の勧めに、穂鷹は苦悩する。刈人になれば、家族を飢えから守れる。だがそれは、赤喰いを
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!お米が襲ってくるファンタジー
私が読みたい小説というのは「先が気になる、謎がある」ミステリーか「キャラクターが立ちまくってるキャラの魅力!箱推し!」の作品なんですがこの稲獣の刈人、どちらの要素もあります。
主人公の父はおそらくちゃんと愛情のある人だろうに息子に無理やり毒のコメを食べさせながら育てています。
なぜ!
主人公の穂鷹はすごくいい子。両親の代わりに兄弟を守りながら暮らしています。
2章に入ると魅力的なキャラがもりもりでてきます。みんな好き。
それぞれ奥行きのあるキャラクターで会話がとても生き生きとしています。
稲の獣もいろんな種類がおり、戦闘スタイルを変えながらのバトル。
疾走感があり、盛り上がります。
わりと…続きを読む - ★★★ Excellent!!!設定の妙と独特の世界観、そして高密度な描写に震えろ!
米を手に入れるために稲の獣を刈る!?農耕ではなく狩猟でコメを手に入れるという特異な発想にまずは驚かされます。
読み進めるにつれて、稲の獣達の特性や、何か影がありそうな国家機関の刈人隊、暗躍する裏切り者など、重厚な世界観に次第に引き込まれていきます。
そして登場人物も皆キャラが立っていて素晴らしい。毒の米である赤米を食べ、禁断の力を手に入れた主人公は純粋無垢な人たらし。ひと癖もふた癖もある刈人隊員達とのやり取りも秀逸です。
もうここまで来るとどっぷりコメ世界に浸かって抜け出せません。最初に抱いた疑問はもはや疑う余地もなく常識化しており、米を手に入れるために稲の獣を刈るのは当然じゃんという気持ち…続きを読む - ★★★ Excellent!!!地に足をつけて歩く。言うは易し、しかし語るはこの物語
この【稲獣の刈人】から得られる『熱』は、読者の方々の心へ確実に火を灯してくれると、いち読者である私自身が身を持ってお伝えしたい。
和風ファンタジーに必須の要素は揺るぎない骨格である。
世界の成り立ち、仕組み、国、制度、上げればキリがない。一から世界を作るのは途方もない根気と体力と、深い知識の横断だと私は考えている。
軽はずみの妥協は世界を揺るがす。土の上っ面に植えた程度に作れば、容易く引っこ抜かれてしまうだろう。
創作者目線でファンタジージャンルが難しいと言われる所以は、読者を納得させるだけの説得力を築き上げなければならない要素が多すぎるからだ。
だが、この作品は納得させて…続きを読む - ★★★ Excellent!!!レビューを書くのに、こんなに書き出しにつまったことはない。
私は文章を書くのが早いほうである。
それから、レビューを書くのは公開されているものを最後まで読んでから、というのをなんとなくルールにしてきた。
だが、この作品だけは例外である。
こんなにレビューを書いて世に知らしめねばならぬと気ばかりが急くのに、いざ人様にこの凄まじい魅力をお勧めするために最もふさわしい「ひとこと紹介」と書き出しをと思って、手が止まった。
言葉が出ない。
それぐらい、凄まじいのである。
何という言葉から書き出せば、この作品の凄みを正しくお伝えすることができるか、それが見つけられなかったのである。
まず、こう言ってはなんだが、webノベルというのは玉石混交である。
わかり…続きを読む - ★★★ Excellent!!!米と人が熱を持って生きている。
私、レビューは苦手なんですが、この作品はかなり好きなので書いてみます。
そもそも、新しい話が更新される度に、自ら進んで読むことはほぼしないのに、必ず読みに来てしまいます。
世界観がみっちり詰まっているし、出てくる人間の一人一人に温度と人生?を感じる。
主人公の穂鷹は、強くて真っ直ぐで素直で可愛い。彼はまだ秘密がいっぱいなので、この先の成長が楽しみです。
ちなみに私は、世話焼きな秋月と、口下手な護穀が好きです。
とってつけた登場じゃなくて、皆、そこにちゃんと体温を持って存在しているんです。
一言一言が、大切に紡ぎ出されていて、無駄がないので、現実的な非現実に浸れますよ。
濃厚な和…続きを読む - ★★★ Excellent!!!小説に質感がある。暗い雰囲気に抵抗がないならばおススメ
小説の内容や文体が、読書する者の五感を刺激する。
登場人物たちが感じているであろう感覚を共有させてくれるのが凄い。
また空気感として、ほの暗さや、べっちょりとした水気を感じる。
まるで黄泉国のようにも思えるが、そこに豊穣の象徴たる米がある、獣で、危険な存在だけれど。
何を伝えたいのかと言うと、本作品は雰囲気が最高ということだ。
独自の世界観をしっかりと読者に伝えてくれる出来であり、内容になってもいる。
テンプレは嫌いだ~。
と普段から述べられている方、これを読まずフォローせずでは勿体ない。
是非、読んで、フォローして、応援して、★を贈ろう。
一応、ダークな感じのあるファンタジー小説で…続きを読む - ★★★ Excellent!!!米の獣を狩るという発想
破壊と豊穣をもたらす米の獣という発想力。
キャラクターたちのネーミングセンス。
洗練された言葉の躍動感。
そこに生きる少年・少女たち、大人たちのリアルな苦悩。
確かに呼吸を感じられるような深い洞察からくる描写力。
読むほどにアニメーションのように想像が膨らみます。
他の方のレビューにもありましたが、
何度も読む度に味を感じる。
嗚呼、文章で米を食べているんだなと感じます。
・・・お腹は膨れませんが。
主人公の穂鷹がね。本当にいい子なんですよ。
苦労が多い人生なのに、擦れなかったのは
家族の影響であると、暗に理解できます。
第四支部の拠点に到着した時なんかは
その素直さが際立ちます。(都会…続きを読む - ★★★ Excellent!!!巨大な稲獣を狩り米を得る世界。少年は何を狩り、何を守るのか
巨大な稲の獣を狩り、その米を糧に生きるという独創的な世界観――それだけでも十分ユニークなのに、「赤米=猛毒な赤穂成」「銀米=神聖な銀穂成」という対になる存在を中心に、生態・社会構造・格差・価値観が構成されており心を掴まれました。
また、この設定が物語と噛み合っているのが素晴らしいです。
貴重な銀米が国家直属の【刈人隊】に独占され、都市部にのみ恩恵が集中し、辺境が飢えにさらされる構造は、ただの背景ではなく、登場人物たちの人生そのものに影響を及ぼしています。
世界観が雰囲気ではなく物語そのものを動かしている為、読む側は直ぐに世界観に没入できます。
第一部時点で、国家内部の陰謀【赫穂成】・…続きを読む