概要
その安寧は、突如として破られた。この国に潜む闇によって、女神の代理人たる神声者たちのほとんどは滅びてしまった。生き残った少女・パティアが目にしたのは、女神なき世界――。
絶望の中、ただの人として新たに出会った少女と少年が、パティアの世界を変えてゆく。
秘跡に隠された真実が明らかになる時、人の想いが、新たな世界を開く。
〈ともに、生きよ〉
どんな時も、どんな人も、世界はあなたとともにある。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!美しいだけでは完結しない神聖な深み
女神の加護が失われた世界から始まる本作は、静かなダークさを漂わせながら、女神と「神声者」の立場の説明などによって、物語が丁寧に立ち上がっていきます。
そして女神の代理人である元「神声者」のパティアは、さまざまな出会いを通じて、自身の本当のあり方を見出していく。
美しい筆致でつづられる世界は、読んでいるだけで神聖な心地がしてしまうほど。
同時に美しいだけでは終わらない物語は、時に胸に迫る緊張が押し寄せ、けっして一筋縄では済まない状況が常に置かれてあります。
ともあれ、パティアの祈りの場面は精細で美しく、絶望の中にあってこそ、祈りに真の力が宿るように感じたものです。
救いを求めるのは何…続きを読む - ★★★ Excellent!!!美しい世界と絶望、人々はなにを想うのか……
女神に護られていた世界。
――しかし、その庇護は何者かによって崩壊した。
混沌に包まれた世界で、元神声者の少女・パティアと、商人の少年・カルシュは出逢う。
そして二人は、世界を巻き込む大きな運命へと足を踏み入れていく――。
まず惹き込まれたのは、神秘的で美しい文章でした✨️
ですが、その美しさの裏では、世界は確かに壊れていて、嘆き苦しむ人々の姿に胸を締め付けられながら、「どうか救いがあってほしい」と願いながら読み進めていました😁
“美しい世界”だと感じていたものが、やがて“絶望”へと変わっていく。
だからこそ、その中で人々が何を想い、どう生きようとするのかが、強く心に刺さります。…続きを読む - ★★★ Excellent!!!神話の終わりに、人の希望が灯る
とにかく文章が美しく、ぐっと引き込まれます。
物語は、女神に護られた国アルディーナの神話のような美しい世界から始まります。
けれどその世界は突然崩れ落ちます。
聖地は炎に包まれ、神声者たちは滅び、
少女の姿でパティアは女神なき世界に放り出されてしまう。
喪失から始まる物語です。
それでも物語が進むにつれて、パティアの心に灯るのは人のあたたかさでした。
カルシュやリエッタと出会い、彼女は女神の代理人ではなく、
一人の人として“人”と出会っていきます。
美しいだけではなく、まがまがしい闇が迫る展開には、
息苦しくなるほど引き込まれました。
そして最後。
女神の時代は終わるけれど、人が…続きを読む - ★★★ Excellent!!!人がある限り奇跡は潰えず
女神の守護によって永い繁栄を享受していた国を中心に添えて描かれる、異世界ファンタジー作品です。
女神と最初の王の契約によって、超常の力に守られる世界。
そこでは女神の代弁者たる神声者たちが、時に土地を守り、時に人の心を守っていました。
けれど、滅びは唐突に訪れます。
女神を反転したに等しい力が現れ、一日にさて信仰の要である塔を破壊してしまったのです。
この滅びによって多くの神声者は命を落とし、拠り所を失った人々は新たな宗教に傾倒し始めます。
土地は痩せていき、人々の心には影が差していく。
そんな世界にも、救いは残されているのか。
ぜひ読んでみてください。