概要
「あんた、男を知っているな?」「……放置されてたとはいえ人妻ですから」
他人の穢れを肩代わりする術『形代』の才を持つ鞠子は、神職を統括する神祇伯の妻だったが、大勢いる妾の一人にすぎず今では完全に無視されている。ある日、珍しく夫から連絡があったと思ったら……
「正妻の娘を嫁にやりたくないから、年の近いお前が身代わりになれ」
鞠子には命令に逆らう余地もなく、都の裏鬼門にあたる聖域を守護する一族『石清水の狼』に、契約の対価として嫁入りすることになる。
契約婚の替え玉となった姫が、人狼の里に受け入れられて自分の居場所と幸せを見つける。伝奇風恋愛譚。
「正妻の娘を嫁にやりたくないから、年の近いお前が身代わりになれ」
鞠子には命令に逆らう余地もなく、都の裏鬼門にあたる聖域を守護する一族『石清水の狼』に、契約の対価として嫁入りすることになる。
契約婚の替え玉となった姫が、人狼の里に受け入れられて自分の居場所と幸せを見つける。伝奇風恋愛譚。