「あの時だってそう。あんたは何でもかんでも自分で決めちゃったよね」
- ★★★ Excellent!!!
三年前に別れた未冬が、お腹に新しい命を宿して現れた。
かつて愛した私の「彼女」が、誰かの「妻」になった。
そして、これから「母」になろうとしている。
そのとき、忘れられたはずのぬくもりや封じたはずの記憶が、無邪気な微笑みによって引きずり出された。
未冬に押し切られ、私はあたりまえのように「友人」をやらされている。
一生、私は囚われたままなのだろうか――?
グラスに口を付けながら、頭の中ではすでに一日の反省会が開催されている。
どうやら本日は忘れがたい誕生日になりそうだ。
元カノを巡る、優しくも切ないガールズラブ・ストーリー。開幕。