裏通りの寂れた魔法よろず屋。
その店主であるアンナは、客からの信用を得るために「亡きおばあ様」の姿に変装しているワケありの少女です。
そこに持ち込まれるのは、世界を滅ぼす禁忌の書物や、記憶を喰らう砂の牢獄など、一筋縄ではいかないヤバい魔道具ばかり!
さらに、常連客として居座るイケメンのルーカス(実は凄腕の捜査官!)との絶妙なバディ感も見逃せません。
毎回ハラハラする鑑定のプロセスと、命がけのトラブルを機転と魔法で乗り越えるアンナの姿に、ページをめくる手が止まらなくなります。
日常のスパイスとして極上のファンタジーを味わいたい方に、絶対におすすめしたい一作です! ⸜(ˊᵕˋ)⸝ 💖
一軒の魔道具店で紡がれるダークファンタジー作品。
店主のアンナは老婆へと姿を変え、日々持ち込まれる魔道具と対峙する。
魔道具には物語があり、依頼人にも物語がある。
否応なくしてその物語へと引きずり込まれていくアンナ。
彼女も一部と化した、その物語の結末は……。
テンポがよく、文体も非常に読みやすいです。
描写は細かすぎず、それでも情景がはっきりと浮かぶあたりに作者様の小説力の高さが伺えます。
なんといっても世界観や魔道具のつくりこみがすごく、それが物語のリアリティを上げていると思います。
依頼を重ねていくごとに変化していくアンナとルーカスの関係性にも注目です。
正確にジャンル分けすることは難しい、様々な要素が含まれているので、どんな方でも楽しんで読んで満足感を得られる作品です。
祖母から受け継ぎ、自らを偽り祖母の姿で営む魔法よろず屋。
そこには数多くのいわく品のような魔道具が集まります。
魔道具のお話はエピソードごとに分けられ、途中から読んでも問題ない作りとなってます✨
エピソードごとに出てくるキャラは違ったりして、その魔道具によってはミステリー、ホラー要素なエピソードがあるため、飽きさせない展開の数々となっております✨
主人公アンナは、そんないわく付きの魔道具を鑑定し、どんな事件に巻き込まれていくのか…それは読んでからのお楽しみということで✨
好きなキャラとしてはやはりアンナですかね✨
岩名さんはイラスト描いてらっしゃりまして、妖艶でかわいいんですよ✨
同じ名を持つ祖母から継いだ看板――――アンナの魔法よろず屋。
一言で表せば、専門性が極めて高い業界である。
古代文字や法規制などの知識と、経験がモノを言う。
また、魔道具の玉石混交ぶりは広く知られるところで、若いアンナを信用する客はいない。
よってアンナは考えた。
老婆に見せる魔道具を作り、見た目をごまかして商売する。
学んできた技術と知識をもってすれば、必ずやりくりしていける。
次第に町の人の目も変わって、繁盛する名店に――――
などと思いきや。
この魔道具は、トンデモないものがほとんど。
わずかでも判断を誤れば、店もろとも壊滅は免れない。
くわえて店に来る客もクセのある者ばかり。
いわくつきの物品を、いかがわしげな人間が持ち込む。つまり、どこに罠が潜んでいても不思議ではない。
アンナは店にいながら、毎日のように死線をくぐることに。
これより危険な店もそうはないだろう。
とはいえ、残酷描写に重きが置かれている作品ではない。
魔道具を取り巻く状況や秘密を解明していくミステリーが基本軸で、ヒューマンドラマが織り交ざる。
連作短編の形式をとっているため、問題発生と解決のサイクルが早いのも魅力の一つだろう。
ただ、注意を申し上げておく。
いつ非常事態が発生するかはわからない。
慌てないよう、知識は忘れずにいた方がいい。
油断大敵。一寸先は闇。
ヒリつく緊張感を味わいたい人はぜひ。
主人公のアンナは、祖母から受け継いだ魔法よろず屋を営む若き鑑定士。
ですが、店に立つときは老婆(彼女の祖母)の姿に化けています。なぜなら、その方が客に舐められないから。
そんな彼女の元に持ちこまれるのは、一癖も二癖もある魔道具たち。 どれもが危険な代物ばかり。心が温まるような道具はひとつもありません。よって、アンナが死にそうな目にあうこともしばしばです。
設定はファンタジーですが、お話の味付けはミステリやサスペンスの要素が色濃くなっています。
そして、それらを支える作者様の圧倒的な筆力も素晴らしい。
研ぎ澄まされた短い文章でありながら、世界の空気感までをも鮮やかに描きだしています。数話完結の連作形式でテンポよく進む構成も、個人的に非常に好印象でした。
珠玉の連作短編集もついに完結。
この機会にぜひご一読ください!
街角の小さな魔法店を舞台に、「魔道具を鑑定することは人を鑑定すること」という主題を静かに、しかし鮮烈に描き出すのが『アンナの魔法よろず屋』だ。同一キャラクターによる短編連作形式は、一話完結の読みやすさと、積み重なる人物像の深みを両立している。#「ヴァルミリオンの封印書」では、古書一冊を巡るやり取りの中で、アンナの覚悟と知性、ルーカスとの緊張感ある関係性が巧みに浮かび上がる。情景描写は簡潔ながら密度が高く、光や空気、魔力の気配までが自然に立ち上がる文章力は特筆ものだ。台詞運びも洗練され、物語に静かな重みと余韻を与えている。甘美さと危うさが同居する、完成度の高いダークファンタジー連作である。
ダークファンタジーと分類したくなる、すごくハードな展開の数々。それに強く魅せられる作品です。
本作の主人公のアンナは、魔道具の鑑定をすることを生業としている。でも少女が店主だと軽く見られそうなので、先代である祖母の姿に化け「老婆の店主」という形で鑑定業を続けることになる。
そうして数々の品を持って店を訪れる人が出てくるのだが……
一個目の話から、本作の「特性」があますことなく発揮されます。
魔道具屋を舞台にした、少女主人公の物語。こう聞くと、どんな物語を想像するでしょうか?
大概の人は、「ちょっと人の心をあたたかくする思い出の品とか、人と人との心を結ぶのをお手伝いする」みたいなハートウォーミングな話を想像するかもしれません。それでもって主人公の少女がイケメンの誰かに溺愛されていくような要素がくっついて、というのが定番かも。
でも、本作の主人公のアンナの仕事には、そんな「ゆったり」した空気は付いてきてはくれません。
なんと言ってもすごいハード。鑑定に持ってこられる魔道具は、どちらかというと「特級呪物」と呼びたくなるような「問題のある効果」を持つようなものばかり。下手に使うと命を落とすような類のものが登場し、更には持ち主も問題のある人物が多く、アンナもちょくちょく命の危険にさらされます。
「道具屋さんの物語」という異世界恋愛の定番みたいなテーマでも、「道具の性質」一つでこんなに内容が違ってくるのかと冒頭からすごく心を掴まれました。
ここで出てくる道具の効果は、もはや「呪術廻戦」の世界から持ってきたのか、と言いたくなるような品物が多く、中には「これ、もはや領域展開だ!」とツッコミを入れたくなるほどの破壊力を持つものまで登場します。
そんな道具がどんな目的で作られ、持ち主たちはそれを軸にどんな数奇な運命を辿っているか。ミステリータッチにその道具の秘密が紐解かれていく展開も面白く、一つ一つの過酷な運命を紐解きつつ、巻き添えを受けないよう必死に行動するアンナの姿が読者の心を揺さぶります。
ファンタジーでありホラーでありミステリーでもある、そんな数奇な道具屋の物語、是非とも堪能してみてください!
老婆に扮したアンナの元へ、事情を抱えた魔道具の鑑定依頼人たちが訪れます。
依頼人たちも魔道具も癖のあるものばかり。
アンナは時に危険に遭いながら、時に涙しながら魔道具にまつわる事件や謎の解明に迫ります。
ミステリ、ホラー、サスペンスなど章ごとにさまざまなジャンルが読める本作。
どれも好きなのですが、私が特に好みなのが『エフィラ・ケレスの像 慈愛を込めて』というエピソードです。
情景描写が秀逸で、頭に映像を思い浮かべながらホラーサスペンスな展開にドキドキしました。
魔道具はファンタジーが好きな人ならば、ときめくような外観や特性を持つものばかり。
しっかりと魔道具ができた背景も描かれているのも物語に深みを与えています。
静かで熱いアンナの仕事ぶりを是非一度ご覧くださいね。
アンナはうら若き女性。
けれど祖母のアンナから店を継ぎ、姿も店にいる時には老婆の姿になっている。
そんなアンナの店には、曰くありげな人、物が、今日もやってくる。
アンナの出す鑑定はいかに。それはとてつもない価値のあるものかもしれない。
本作は短編連作となっており、どこから読んでも話がわかるのが特徴です。
ホラーあり、ヒューマンドラマあり、ミステリあり。読者の好きなところから読み進められます。
いろんなお話があり飽きません。
3話前後にひとつの魔道具の話がおさめられています。
個人的には最初から読んでほしい。アンナの物語を。
客も魔道具も一筋縄ではいきません。アンナは毎回のようにピンチにおちいりますが、己の力や、治安院のルーカスによって、危機を脱します。それほど持ち込まれる魔道具は高価で、貴重で、曰くあるもの。
あなたもアンナのよろずやにおいでになりませんか?もしかしたら、手にしたそれはとてつもない価値があるものかもしれませんよ。
オススメです!!ぜひご一読下さい!
(概要より引用)
街角に佇む「アンナの魔法よろず屋」。そこに並ぶのは、羅針盤、呪具、古代の禁具まで――すべてがただの品ではなく訳アリの魔道具たち。
若き女性アンナは、老婆に扮し客の依頼に応じる。だが持ち込まれる道具は、必ず「代償」を隠していた。
扉を叩く客は、誰もが秘密を抱え、時に嘘をつく。アンナの鑑定は魔道具だけでなく、その心の闇と真実を暴く。相棒ルーカスと共に、時に死ぬか生きるかのギリギリのラインで牙を向けられながら。
魔道具を鑑定することは、人間を鑑定すること。
呪いと欲望と絶望と願望を抱えた者たちが今日もまた一人、扉を叩いた――。
✧*。✧*。
いやあ、わくわくしてくる内容でしょう?
わしも読んでいます。
上方向に年齢詐称するキャラ好きなワシにはドンピシャだったんですけれど、それだけじゃないんです。
ゆるふわ魔法世界ではない〝ちょっとガチで命を狙ってくる魔道具〟とかね、スリルの塩梅がちょうどいい作品なんです。そういうのが好きな人は要チェックですよ。
各エピソードは短編連作のようにテンポよく進み、また世界観がしっかりしているからゆったりした気分で安心して没入できるんですよ。
ワシの心掴まれポイントは、いいかんじにスリリングでゆったり魔法世界を味わえながらも〝文体がちょとかっこいいめ〟なとこです。かちっとしていて、かつ優しさがある。これはね、作者のつよみです。
よかったら、このアンナのお店、覗きにいってみてくださいね。
アンナは祖母から店を受け継いだ魔法よろず屋。実はまだ若いのだが、魔道具で祖母そっくりの姿になっている。
鑑定を求めて、店には次々と不思議な品物が持ち込まれる。鍵穴のない錠前で封じられた古書、砂が動き続ける奇妙な模様の箱、周囲に不幸をもたらすという指輪……。
人間に表と裏があるように、依頼品にも真実がある。
それは、時に人間の愚かさを表したものであり、時に読む者の心を鋭くえぐる。
自らも危険な目に遭うこともあるが、アンナは依頼を受ければしっかりと鑑定する。
大変有能なアンナだが、若さゆえに頼りないと思われ、本当の姿では信頼されずに悩んでいた。真実を求める者が姿を偽らねばならない、というのが何とも皮肉だ。
依頼品の真実は、依頼人に何をもたらすのか。
度々訪れる青年ルーカスとアンナはどうなるのか。
一度読んだら、気になることだらけの本作。ぜひお楽しみください。
裏通りの魔道具屋に店を構えるアンナは、老婆の姿を借りているものの、その正体は……?
彼女のもとには、お客様が持ち込む神器級の品、古のアーティファクト、曰く付きの魔道具など、常識外れの代物ばかりが集まってきます。
鑑定だけでは終わらず、その魔道具にまつわる謎解きの要素まであるのです。
このあらすじだけでも、読者の興味を十分に刺激します。
「アンナはなぜ姿を偽るのか」
「次はどんな魔法の品が持ち込まれるのか」
「目の前の客は信用すべき相手か、それとも何かを秘めているのか」
読者は自然と勘繰り、想像し、先を読みたくなるでしょう。
「好奇心は猫を殺す」という少々物騒な言葉がありますが、好奇心とは元来人を前へ進める力です。謎というものは、誰しも抗い難く惹かれるもの。鑑定士アンナもまた、読者と同じく【魔道具に潜む謎】への知識欲と探究心に突き動かされているのかもしれません。
以前、骨董品を鑑定する仕事をしている方に取材した際、
「本物に触れた瞬間の震えるような高揚が、忘れられなくてやめられない」
と語っていたことがあります。
本作には、その“本物”が持つ恐ろしいほどの魅力、そして大いなる力に宿る代償が描かれています。
そうして物語が進むにつれ、読者は知るのです。普通なら喜ぶはずの「本物」が、時に「偽物であってほしい」と願うほどの意味を持ちうることを……。
この物語は魔道具だけではなく、読者の知的好奇心を鑑定する一作です。