花見こころ

親友に自分の気持ちを伝えたい「私」。 詩と小説の中間を目指して見た実験的なものになります。よろかったらぜひ。

同人サークル『黒猫飯店』のメンバー、クロサキ、タマヨ、ミサキ、そして私ことアヤネは、中華をつまみながら即売会の打ち上げをしていた。そのとき、酔ったミサキが言う。「うち、おっぱい揉…

ー高校2年生になった歌奏蕾は恋愛などには無頓着。人と関わりたくもない。 　そこには過去の出来事が原因としてあった。 　後悔ばかりな人生。 　そんな彼女は、高校2年生の始業式当…

専業主夫である俺は、日頃妻である仁香のために家事をしている。 だが、いつもいつも俺は失敗ばかりして、仁香に迷惑をかけてしまう。 そしてそのたびに、 「気持ち悪い！」 「ふざけない…

「この村な、今の時期は尺八様っちゅう、淫乱ド変態妖怪が出るから気ィつけぇよ」

梅雨が嫌い。 その理由はかつての高校時代。 ――クラスの中に、「あー、この子嫌いだなぁ」っていう子、居ませんでした？ 雨の日の過去、その回想で送る短編ホラー。 ＊＊＊ こ…

美大に通いながら漫画家として活動をしている　三奈目瑠衣　はある日人生の崖っぷちに立たされていた。 このままでは連載中の漫画が打ち切りになるという辛い現実に、さらに襲いかかる彼女か…

突然、「死ねばいいのに」と言われて、「よし、死のう」となる人間は居ないと僕は思うので、つまり、君が言う「死ねばいいのに」という言葉には、きっと何の意味もないんだよと、僕は極めて論…

兄がその女性を連れてうちに帰ってきたのは、冬休みの終わる直前のことだった。 きらきらとした笑みを浮かべる彼女は、冴えない私なんかとは違う都会の人だった。 ──変わる家族の形と…

※序盤にいじめの描写があります。 いじめっ子といじめられっ子が再会したその日から、二人の日常は狂い始めてしまった。 刺して、絞めて、焼いて、溺れる。 それでも一緒にいるのは、互…

星野陽葵、中学一年生。部活で骨折をして偶然同じ病室になったのは、君だった。 君は人生に失望して、これからに希望を見いだせていなかった。 ねぇ。 夜明けを探してみない？ こ…

「私、バイセクシャルなんだよね。」 今まで女子を好きになったことなんてないくせに、そう言って屈託なく笑う彼女が、愛おしくて、憎い。

ぼくの好きな人に、好きな人ができたらしい。 ぼくは彼女に笑顔でありがとうと言ってもらいたいので、彼女の恋愛を手伝うことにした。 ーー ※性的な描写、自傷行為の描写を含みます ー…

春、出会いと別れの季節。 棄てられた線路、忘れられた駅、 錆びた留置線で朽ちゆく一輌の列車。 「卒業」を控えた或るローカル線へ紡がれる、精霊と少年の哀の唄。 【2021年4月…

短編

岩永朝司、彼女いない歴１７年―― 相談すると恋が叶うと噂される＜恋愛の神様＞扱いされる彼のもとを 一人の少女が訪れる。 「私に小説のネタになりそうなコイバナを教えてください！」…

高校二年生の女子・一歌は、幼馴染の牧と幼いころの喧嘩が原因で疎遠中。 ある日、突然家に訪ねてきた牧の頭には、猫耳が生えていて――!? 内面も猫らしくなった牧は、一歌に身をすり寄せ…

《カクヨム、なろうを合わせて50万PV達成！》 《ファミ通文庫大賞　中間選考通過》 《自主企画　第四回白雪賞　特別賞受賞》 　母の不貞で両親が離婚し、父に引き取られて田舎に引っ…

僕は心の雨にただただ、洗い流されていた。 周りの人たちみんなが汚した心は、いつまでもいつまでも綺麗にはならない。 心の雨と、志の雨。 君がいてくれるだけで、僕は幸せだ。

高校での過酷ないじめに耐えかねた僕は、ネットで見つけた集団自殺サイトへの申込みを決意する。その集合場所である山小屋へ向かう道中、腕に包帯を巻いた女と遭遇した僕は「仲間」だと思い、…

彼女の身体は硝子だった。彼女のこころも硝子だった。脆く儚く傷つきやすい。硝子の彼女は恋をした。いまにも砕けそうだった。

箱入り娘。担任するクラスの中でそう呼ばれていた女生徒にはとある秘密があった。 家庭訪問をきっかけに、教師である私はその生徒の母親がいわゆる新興宗教に毒されていたことを知る。 入る…

元より廃墟好きだった私は、同志のブログに興味を惹かれ、廃村集落となった無人島へと足を踏み入れた。未だ生活感の残る島を気ままに探索していると、砂浜にポツンと放置された古めかしい缶の…

ここは閉じられた狭い世界。僕らが生きていくために必要な食料は全てトンネルの中に溜まっていく。だから僕らは、今日も生き延びるために、そして世界の出口を探すために、危険だと知りつつも…

彼女と出会ったのは、大学の先輩に誘われた合コンがきっかけだった。文学部に通い、気まぐれに言葉を紡ぎながら純文学作家を志す一つ年上の彼女。誘われるまま一夜を共にしたその日から付き合…

身支度を整え、あなたはふと電話のボタンを押した。 一人で暮らすには広すぎるあなたの部屋に残された5件の留守番電話のメッセージ。それらは全て共通の番号からかけられている。 その登録…

常に注意力散漫で、誰かと話していても関係ないことをぐるぐると考えてしまう癖のある私は、そのせいで友達がなかなか出来ない。 ある日の放課後、いつものように教室で一人思考に耽っている…

高校を卒業してから約一年、久しぶりに会った友人は、相変わらず少食で、おしゃべりで……だけど、どこか元気がない。 聞けば彼女は、遠距離となった彼氏とどうにも上手くいっていないのだと…

レトヴィイヤは、十五歳になりました。 夏が好き。きらきらと輝く海の色が好き。 だから、ある日ひろった橙色の硝子板は、彼女の宝物です。 それをかざすと、いつでも戻ることができたから…

その国には死刑よりも重いと言われる刑があった。内容も正式名称も一切不明。ただ、「女の子と一緒に過ごす刑」という俗称を付けられているという極刑である。 ある時、とある男が殺人の容…

長年目が見えなかった私は、その治療のため、しばらく入院することとなる。そこで出会った、名前も顔も知らない君の口から溢れた美しい景色に、私は一瞬で心を奪われてしまった。

僕と彼女の儚い思い出

・角川スニーカー文庫より書籍化（出版契約終了済） ・リメイク版「わたしの愛した彗星」 https://kakuyomu.jp/works/16816452219681836539…

待ちに待った小学校の夏休み。僕と妹は、宿題である自由研究の題材を探している真っ最中だった。そんな中で妹が題材に選んだのは、なんと空から降ってきた一匹のおたまじゃくし。妹は、嬉しそ…

真夏の炎天下、堤防の上を歩く二人の少女。 酷暑はあらゆる場所に死をもたらす。陸に、海に、そして少女たちの上に。 自主企画：【第4回】三つのキーワードで小説を書いてみませんか…

小さな町の小さな駄菓子屋での小さなお話。

上京して二年。二十歳になった僕は、高校の同窓会へ赴くため、久しぶりに地元「岡山」へと帰省する。 華々しい大学生活を送るかつての級友たちに劣等感を覚えつつ、一人寂しく飲んでいた僕に…

LAM × くっか × 九岡 望 × 五十嵐祐貴 大型メディアミックス企画、始動――！ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ 遥か遠い時代。草木に覆い尽くされた世界に、ハルが訪れ…

「ヒロくん、だーい好き！」 　スマホ画面から可愛い3Dアバターの姿で毎日話しかけてくる『AI彼女』のYUME。 　彼女が開発中のAIだという説明を信じられない浩人は、一カ月続け…