概要
過酷な世界の中で少女たちが温かい食卓を囲む、日常×ダークファンタジーの群像劇。
不格好で、やかましくて、愛おしい。
あなたは、絶望の淵で『ただいま』と言える場所を、持っていますか?
看板娘、剣士、聖女、王女、薬屋。
霧深い都ミストラル――宿屋『氷晶の止まり木』の食卓には、今日も傷だらけの「5人」が集う。
残酷な世界で、共に洗濯板を鳴らし、スープを煮込み、ただ「今日を生きる」ために足掻く少女たちの、生活と絆の記録。
――名もなき辺境。
食堂の看板娘サーヤは、日常を奪われながらも、生き抜くための「泥臭い知恵」を武器に走り出した。
――北の王都。
誇り
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!磨き抜かれた文章が、輝く玻璃のように煌めきます!
非常に繊細で、細部までこだわり抜かれた言葉選びに、目を見張ります。
文章の美しさが秀逸です。
辺境の食堂の看板娘サーヤ。
彼女はある日、街まで買い出しに出かけます。
その帰り道、ふと立ち寄った小川で、サーヤは不気味なものを見かける。
川に浮かんだ、墨を流したように不気味に黒ずんだ魚たち。
異変はそれだけではなかった。
故郷は、墨をぶちまけたような灰色に沈んでいた。
そしてそこに住む人々は、古い彫像のように漆黒の結晶に変わっていたのだ。
兵士たちが、ただ一人の生存者サーヤを狙う。
生きるために、必死に逃げるサーヤ。
この先に、いったいなにがサーヤを待ち受けるのか……。
皆様もぜひ、美し…続きを読む - ★★★ Excellent!!!過酷な運命の中で温かな日常を綴った記録
これは呪いの様に世界を蝕む病の中で、泥臭く生きた者たちの生き様を綴った語り部の記録です。
記録は穏やかで暖かい村の一幕から始まります。
「野うさぎの尻尾亭」の看板娘であるサーヤは、その日、食材の仕入れのために住み慣れた村を後にします。
新しい素材を使ったとびきり美味しい料理。それを口にする人の幸せそうな顔。
そんな未来を胸に浮かべながら村を出た彼女でしたが、そんな楽しい未来がサーヤの元に訪れることはありませんでした。
村に戻ったサーヤが目にしたのは色を無くし、静まり返った故郷の姿。
石のようになってしまった村の人々。
静寂な中に漂う異質な死の匂い。
日常を荒らす軍靴の…続きを読む - ★★★ Excellent!!!破滅の運命の中、ただ生きたいと願う少女達の物語
……まさに、ダークファンタジー。素晴らしいクオリティの小説だと私は思った。
生きたいという人間としての最大の本能。本作は、それを最大限表現できている。謎の病気と病気を恐れる人々により、故郷を失った村娘のサーヤと彼女を助けた謎の女戦士、ノクス。王女としての誇りを捨ててまで生きようとするドラクロワと、彼女に助けられたスラムの少女ルルナ。四人には、魔物や病気など様々な試練が襲い掛かってくる。だが、四人は決して諦めない。ただ、生きたいという願いを元に足掻き続ける。
……そんな泥臭く、必死な姿こそ本作の魅力なのではないだろうか。 - ★★★ Excellent!!!じっくり腰を据えて読みたい作品です
第一篇一気読みしました。
作者様も推されていますが、読む環境を整えて没入感をあげると一層楽しめる作品だと感じました。
序盤は世界観、特に環境音、各種擬音にてまるでその場にいるかのような体験をさせてくれます。
中盤からは個性的なキャラクターがでてきて物語を盛り上げていきます。
ストーリーは日常中心ながらも各キャラクターの個性や心理描写が細かく描かれており、こちらについても高い没入感を味わえます。
また、ほのぼの日常回だけかと思いきや、シリアスなシーンもあり、それが戦闘でなくても臨場感や緊迫感を演出しています。
非常に続きが気になるいい作品だと思うので、是非時間が取れる際にゆっくり腰を据え…続きを読む